触れられない過去 1_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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触れられない過去 1

15-06-14 06:03

これからお話する事はすべて実話です。
ここにいる皆さんが同じような経験をされているみたいなので、私もお話します。

私と妻は結婚してもう4年目を迎えました。
私26歳、妻25歳。娘も生まれ今とても幸せな毎日を送っています。
そんな幸せな家庭でも、我々夫婦間には決して触れてはならない過去があるのです。

それは私達が出会った頃の話。
今でも鮮明に覚えている、あの忌々しい事件の事をお話したいと思います。

始めに手前味噌で申し訳ありませんが、妻は私にはつりあわない程の美形です。
スタイルもよく、皆から羨ましがられる自慢の妻です。
「一つ屋根の下2」に出演していた、あの意地悪役の女優、伊藤裕子?でしたっけ?によく似ています。

もっとも妻と出会った頃は私も伊藤裕子?など知りませんでしたので、後に彼女がテレビに出た時には、ものすごく驚いたのを覚えています。
余談ですが、今思えば、娘が私に似なくて本当によかったと思っています。


私と美恵子(妻)が出会ったのは高校3年の時、初めて同じクラスになったのですが、私をはじめ、クラスの男子の殆どが、高2の時に校内の準ミスだった美恵子の事を知っていました。





最初の頃の印象は、確かに美人でしたが、それ特有の気の強さがあり、近寄り難い存在でした。
(今でも気は強い、だから最初に「一つ屋根の下」に出演していた伊藤裕子を見たときは本当に美恵子と重ねてしまった。)

だが次第に仲がよくなり、夏休みには、2人で映画を見に行けるぐらいまで、親しくなっていったのです。

そして2学期が始まり、駄目もとで彼女に告白した。結果は何とOKだという。
私はうれしさのあまり、翌日熱を出してしまい、学校を休んだのを覚えています。
その日彼女が見舞いに来てくれた事も。

一方、私の方は不良グループには属さなかったものの、そのリーダ格と親しく、結構悪かったかもしれません。

でもそのリーダー格(以下A)は決して根は悪い奴ではなかっし、むしろ私にとっては、かけがいのない友人でした。

そう・・あの事件がおきるまでは・・


私と美恵子が付き合って1ヶ月を経過した頃、その時私と美恵子はキスはしたものの、まだセックスをした事はありませんでした。

やりたい気持ちはあったのですが、美恵子の顔を見るといつもその欲望を抑えてしまい、その時点で、まだ私は美恵子の裸を見た事も無く、恥ずかしながら、それを想像して自慰をする程度でした。

ちょうどその頃から、彼女が友人のAの悪口を言うようになっていきました。

「私あの人嫌い!付合うのやめたら?」
美恵子は会う度に悪口を言うようになっていきました。

「えばっている」「センスが悪い」等・・私は「まあまあ」となだめていたが、だんだん面倒くさくなり、次第に話をあわせるようになっていきました。

それでも私とAの付き合いは続いていたのですが、ある時、私達が悪口を言っている事がAに耳に入ってしまいました。
そして、放課後、私だけがAに呼び出されたのです。

「てめえ・・準ミス手に入れた途端、その態度かよ。調子こいてると殺すぞ、コラ」

Aは地元の暴走族に入っていました。
その事は前から知っていましたが、今まで私に対してその事に触れたことは無かった。

多分Aもそういった事抜きで、私と付合いたかったのでしょう。
よほど悔しかったに違いありません。

その時ばかりは私に対し、自分にはパックがある事、私の住む世界とは違う事、それらを剥き出しにしてきました。

私にもプライドがあったので、

「俺が言ったって証拠があるのか?勝手な事言ってんじゃねーぞコラ!」
とその時は強がりましたが、内心は困った事になったな・・と感じていました。

その日は何事も無く、そのまま帰宅したが、美恵子にはこの事を黙っておきました。
しかし、翌日何を思ったのか、Aが私に謝って来たのです。

「疑って悪かった。すまん」と・・

私も「イヤ、いいよ気にするなよ」と返しましたが、内心は複雑でした。

その時ばかりはAに申し訳ない気持ちで一杯でした。
すると、Aが続けてこう言って来たのです。

「実は黙ってたんだけど、俺も女が出来たんだ。
紹介するから、明日(休日)、どっか行かねーか?二組で。」と、

いわゆるダブルデートに誘ってきたのです。
その時ばかりは断る理由もありません。
彼女の事が気にかかってはいましたが、説得するつもりでした。
二口返事でOKしました。

これがあの忌々しい事件の始まりだったとは、その時は知るよしもありませんでした。


その日の放課後、私と美恵子はAの家に放課後、呼ばれていました。
美恵子はやはり嫌がっていましたが、何とか説得し、承諾してくれました。

Aの家に、Aの彼女が待っているというので、明日の予定について話し合おうとの事でした。
私とAと美恵子と3人で、Aの家に向かいましたが、その道中も美恵子はAと話そうともしません。

このままでいいのかな?と思いつつも、まあ明日になれば仲良くやれる、なんて思いながら、
私とAはコンビニで遊園地の雑誌を購入したりして、内心私は楽しみでした。

しばらくするとAの家に到着しました。
Aの家は父親と弟と三人暮しで、母はAが小学校の頃に蒸発してしまったようです。
その父親も長い間入院生活をしており、実質、弟と二人暮しでした。

その日はたまたま弟も外出していて、彼女が一人で待っているとの事でした。
帰っている途中で、何度もAがポケベルで呼び出されていたが、その度に公衆電話に駆け込んでいました。

・・そう、その時点で気づくべきだったんだです。
家がもう近いのだから、わざわざ電話する必要もなかった。
あれは、Aの家で待つ仲間に対する合図だったのだと。

なんの疑いも持たず、私と美恵子はAの家に入っていきました。
私は自分の目を疑いました。Aの彼女らしい女は見当たらない、というか女などいない。

いるのはガラの悪そうな男が4人集まってタバコを吹かしていたのです。
金髪の奴と異常にでかい男がいたのが印象深かった。
ふとやばいと思った瞬間、後ろからものすごい衝撃が走りました。

Aが私を蹴ったのだった。私はその4人の中央にたおれこんでしまった。
むせている所に次々と蹴りやパンチや木刀みたいなもので殴られ、意識がなくなりそうになった。

その後、柱におもちゃ(といってもかなり頑丈だが)の手錠とガムテープで繋がれそこから動けなくなってしまった。

そこにいた4人はAの所属するチームの先輩らしい。
私はAを睨みつけたが、その私をみてニヤリと笑うだけでした。

美恵子は懸命に私をかばってくれましたが、その4人の内の一人のデカイ男に抑えつけられ口を手で抑えられ、何もできないようでした。

そのデカイ男が美恵子に何かするんじゃないかと心配でしたが、手錠で繋がれたあとも次から次へと殴られ、もうそれどころじゃなくなっていました。

散々殴られたあと金髪の男が「ふう・・こんなもんでいいかA!もっとやるか?」と、Aに向かって言いいました。

声も出なくなった私を見て、さすがにAが「もういいです。」とその先輩に言いました。

私は、Aを恨みました。それと同時に美恵子をつかんでいる男が美恵子に何かしないか心配でしょうがなかった。

しかし、手錠で繋がれている私にはどうにも出来きませんでした。

すると私を殴っていた金髪の男が、
「おい、こいついい女だな。なんでこんな糞野郎と付合ってるんだ?俺と付合えよ。」
と言ったのです。

私はその男を睨み上げたが、それが気に入らなかったらしく、腹を思いきり蹴られ、私は苦しくて、その場に吐いてしまった。

その直後、美恵子がでかい男を振り払い、大声で「助けてー」と叫んだのです。
するとその瞬間、そのデカイ男が切れて、美恵子を重いきり平手で殴ったのです。

倒れた美恵子に向かって、金髪の男が「てめえ殺すぞ、今度さけんだらマジであいつ殺す。俺はほんとにやるぞ」と私を指差したのです。
私はむせて声も出ず、ただ見上げるのが精一杯でした。

その時、Aが美恵子に向かって、それでいてその場にいる先輩達に言い聞かせるようにこう言ったのです。

「準ミスなんだよなあ?有名人なんだよなあ。おれに相当むかついてるんだって?俺、何かあんたにした?

と、そう言われて、気の強い美恵子がこう言い返した。

「あんた頭おかしいんじゃないの?死んでよ。気持ち悪いからこっち見るな!」

私は美恵子にやめろと言いたかったのですが、声が出なかった。

「ハイハイ気持ち悪くてすみませんね。」といってAが苦笑しました。

Aは美恵子に憧れている所があったのか、その時ばかりは少しショックそうでした。

<続く>

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