牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 09:07
高校2年になった6月に、先輩の紹介でバイトを始めた。 いわゆる消費者金融ってのでして、数年後に闇金だった事に気が付いたような会社。 とは言っても俺は会社の中でお茶を出したり掃除したり、コピーしたりの雑用係。 一切業務については知らなかったし話されもしなかった。
忘れもしない9月の第一週目。 部長と呼ばれてた会社の人が、ある女性を連れてきた。 商談する時に使う小部屋に俺はお茶を持って行った。 凄く暗い感じの人で、なんとなく人生に疲れてるっていうかやり切れない雰囲気の人だった。
どっちかっていうと美人な人で、ワンピースから見える谷間が印象的だった。 派手な外見じゃなくて、質素なんだけど美人なお姉さん。 お金借りに来たんだぁ~って、ただそのぐらいしか思わなかった。
それから11月になり、よくメシに連れて行ってくれたりしたヒロシさんという人に、ある晩誘われた。 俺は酒なんて呑まないから、その時も焼き肉をジャンジャン食べまくり。 「お前さぁ~童貞だろ?彼女とかいねぇ~の?」 「欲しいんですけどね、モテないんですよ」 「もっと積極的にいけよ、強引なぐらいがイイんだぞ」 「はぁ。。」 「いいか?女ってのはなぁ~・・・」 いつも言われてた話をまたされ、半分以上聞き流しながら焼き肉を食べてた。
少しして丁度良くヒロシさんの携帯が鳴り、途中から俺をチラチラ見ながら喋ってた。 「じゃ~行きますよ。はい、連れて行きます。喜ぶと思いますよ」 そんな感じの事を言って電話を切ったヒロシさん。 「メシ終わったらちょっと付き合えよ。部長が呼んでるから」 「あの人怖いから苦手なんすけど」 「そうかぁ?お前の事気に入ってるみたいだぞ」 「はぁ。。」
晩くならないのであればって事で、焼肉屋を出た俺たちはタクシーで会社に戻った。 「こっちこっち」とヒロシさんは社長室へと入って行った。 掃除とかでしか入った事のない社長室に入ると、ソファーに9月見たお姉さんが座ってた。 向かいに部長が座っていて「おぉ~こっち座れ」と笑顔で迎えてくれた。 こんな上機嫌ぽい部長は初めて見た。
「タカシ、お前童貞なんだってな?どうだ?この女」 「えっ?何すか?」 「だから、お前の童貞を世話してやろうって事だよ。この女じゃダメか?」 「えっ?いや・・・はぁ・・・」
お姉さんは下を向いたままジッとして。 意味が分からなくてヒロシさんに助けを求めたが、ヒロシさんはニヤニヤしてるだけでした。
「でも・・・俺・・・知らない人とはちょっと・・・」 「なぁ~にガキみたいな事言ってんだ?こいつじゃ不満か?」 「不満とかそんなんじゃなくて、やっぱり初めは彼女がいいなぁ~って・・・」 「ったく・・しょうがねぇ~なぁ~。ヒロシ、タクシー呼んでやれ」
もう帰っていいぞっていう合図だと思ったので、俺は立ち上がりました。 その時お姉さんがチラッと俺を見ました。 だから思わず「スンマセン。。。」と頭を下げちゃいました。 そのまま俺は帰され、タクシーでなぜか帰宅しました。 タクシー代はもちろん部長が出してくれました。
次の日になり、ヒロシさんに聞いたんです。 「昨日のは何なんすか?」 「あの女借金返せなくてな」 要するに、借金返済の目処がたたず、今日から風俗で働く事が決まったんだそうです。 だからその前に、部長とヒロシさんで味見をしたんだって言ってました。 俺が童貞だからという事で、まず俺に味見させようとしてくれたらしい。 今だったら笑って食べちゃうかもしれないけど、高校生の俺にはそんな事できるわけなかった。
「あの女スタイルも感度もすげぇ~ぞぉ~。勿体ないねぇ~タカシ君」 しばらくの間はヒロシさんにそうカラかわれてました。
高3の夏で俺はバイトを辞め、普通に大学生になりました。 モテるような見た目じゃない俺は、大学生になっても童貞のまま。 焦った俺は合コンに行きまくって、とうとう彼女ができたんです。 可愛いとは言えないけど、初の彼女でした。
どうやって手を出したら良いのか分からず、付き合って2カ月しても手を握るだけの関係。 周りは童貞なんていなかったし、恥ずかしくて聞くに聞けない状態が続きました。 実は彼女も処女だったので、お互いにどうしてよいか分からなかったんです。
そんなある日の日曜日、友達と渋谷に買い物へ出掛けました。 夕方18時ごろ、マックで友達とダベってたんです。 何気なく友達の背後に座る女の人に目をやると、あの時のお姉さんが座っていました。 もう2年近く前でしたが、俺にはすぐに分かりました。
思わずジッと見ちゃってたんで、お姉さんも俺の方を見てきたんです。 そしてお姉さんも気が付いてくれました。 「あぁ!」 「どうも。。」 「あの時の高校生?」 「はい。。」 「やだぁ~誰かと思ったぁ~。今は大学生?」 「はい、そうです。お姉さんは?」 「アタシはずっと同じ。知ってるんでしょ?」 「まぁ~少しだけ。。」 「ねぇねぇ、これあげる。アタシこれから仕事だから連絡して」
お姉さんからもらったのは、思いっ切り店名が書いてある風俗の名刺でした。 源氏名は加奈子。言われてみれば榎本加奈子に似てるので、そっちから取ったんだろうって名前。 裏には手書きで書かれたメアドと電話番号があった。
メールしようか普通に悩んだ末、俺はメールを出しました。 彼女との事で少しでも助言をくれたらって思ったから。 お姉さんはいつも夕方から深夜まで仕事をしているらしく、それ以外はマメにメールをくれました。 慣れてきた頃に俺も彼女との事を相談し始めて、ちゃんと真面目に答えてくれました。
「女の子に慣れないとダメよ」 「でも男兄弟の中で育ったから、慣れたくても慣れないんですけど」 「じゃ~今度アタシに付き合いなさい」
喋る練習と慣れを兼ねて、お姉さんとメシに行く事になりました。 お姉さんは池袋と要町の間辺りに住んでいて、そのマンションの下にあるイタリアンの店に連れて行かれました。 俺が酒を飲まないからお姉さんも呑まず、ひたすら会話の練習をしてました。 「こう質問したら?」「それじゃ会話が終わっちゃうじゃない」「こう答えたら?」
お姉さんは年下といえ男と2人っきりでメシを食うのが久し振りだって言ってました。 店で嫌でも接客するから、そういうのがイヤだったらしい。 それでも俺は全然イヤじゃなくて、むしろ癒されるって言ってました。
2回目に誘われメシを食った日、お茶でも飲んでく?と部屋に誘われました。 女の1人暮らしの部屋になんて、今まで入った事もありません。 こういうのも経験でしょ?とお姉さんは言うので、俺はついて行きました。 でもホントはその時、下心がなかったかといえばウソになります。
マンション自体は高級っぽいけど、お姉さんの部屋は質素なワンルームでした。 縦長な8畳に、ベッドと小さい机があり、テレビとコンポしかありません。 クロークに衣服は全部入れているらしく、本当に小ざっぱりとした部屋でした。 「なんか生活感無い部屋だね」思わず呟いてしまいました。 「そう?まぁ、座ってよ」
コーヒーを飲みながら、どうやって彼女との距離を縮めていくかを話してました。 「例えばね・・・こっちきて?」 ポンポンと自分の横の床をお姉さんは叩いて呼ばれました。 お姉さんはベッドに寄り掛かるように座っていたんで、俺は同じように隣に座りました。 「公園でベンチに座ってたとするじゃない?そんな離れて座っちゃダメよ」 俺はお姉さんに密着するように座りました。 柔らかい肉体の感触がモロに伝わってくる。 「そう、それで肩を抱くとか腰に手を回すの」 俺の腕を持ち、お姉さんは腰を抱かせてきました。
「もっと会話しながらギュッと手に力入れても良いんだよ」 「内緒話する感じで、耳に口をくっ付けちゃうのとか」 「そのとき耳に吐息あてても良いし、そのまま喋っても良いの」
言われるがまま俺はお姉さんの耳に口を付けたり、コソコソと耳打ちしました。 もうこの時点で俺の息子は完全に起き上ってる状態です。 多分お姉さんも分かってたんだと思うんです。分かっててやらせてたんだと思うんです。 「もう彼女はドキドキしちゃってるから、ここでキスしちゃうの」 お姉さんがこっちを見た時、顔と顔の距離は数十センチ。 思わずそのままキスしちゃいそうになりました。
「彼女の為にとっておかなくていいの?」 俺がキスしそうな雰囲気になってるのに気が付いたらしく、お姉さんはオデコをくっつけてきて言いました。 「キスもどうしたら良いのか分からないから。。」 お姉さんが目を閉じたので、俺は吸い込まれるようにキスをしました。 フレンチな軽いキスを1回て唇を離すと、お姉さんは至近距離で俺を見つめてきます。 「教えてあげるね」「うん」 お姉さんは俺の唇に吸い付いてきました。そして口の中に舌を入れてきて、俺の舌をベロベロと舐め始めました。
教えてもらうとかそんなどころの騒ぎじゃありません。 お姉さんのキスに圧倒されながら、俺は真似るように舌を動かしました。 どのくらいだったかな、必死になってキスしてたので時間を忘れてしまいました。 俺はドキドキしながらお姉さんに抱き付き、お姉さんも俺に抱き付きながらキスしてました。 オッパイが胸に当たって興奮度は最高潮です。 でもこの先どうして良いのか分かりません。
お姉さんはそんな俺を見透かしたように助け船を出してくれました。 「もうこんになっちゃって」 唇を離した時、俺の息子をジーパンの上から触って言いました。 「途中まで教えてあげよっか?」
ベッドに寝たお姉さんの上に乗り、キスをしながらオッパイを揉みました。 痩せてるから小さいかと思ったけど着痩せするタイプのようです。 「もっと初めは優しく触って」 「後ろでとめてるから外して」 「女の子の洋服は粗末にしちゃダメよ」
「シャワー浴びてくるね」 服を着た状態でキスをしながらどう触るのかを教えてもらった後、お姉さんはお風呂に消えました。 出てきたら俺も入らなきゃかなとか、どう言おうかなと軽くパニック。 答えが出ぬままお姉さんがバスタオル一枚で出てきました。 「シャワー浴びる?」聞いてくれたので素直にシャワーを浴びました。 「早くしないと風邪ひいちゃうからね」悪戯した子供にでも言うような口調でした。
急いでシャワーを浴びて出てくると、お姉さんは布団にくるまっていました。 そこにオズオズと入って行き、抱き合いながらキスをした。 生まれて初めて見る生の女体に、どうしようもないほど興奮した。 オッパイの触り方から乳首の舐め方、ここも触ると興奮するの、とか教えてもらいました。
いざアソコを触ってみると、お姉さんはかなり濡れていました。 「濡れてるの分かる?そのままここを優しく触って」 クリトリスを指示され、俺の指を持ってどう動かすかを教えてくれた。 お姉さんは声を出さないよう我慢しているようで、時々「はぁ。。」と声を洩らす程度。 俺は必死で指先に集中した。
「優しく指入れて・・・そう・・・分かる?柔らかいでしょ?優しく触って・・・」 「もうちょっと奥・・・その上・・・そこがGスポットだから・・・こう動かして・・・」 「んっ・・・・だんだん動きを・・・んあぁっっ・・・そう・・・・はんっ・・・・」 息子をギンギンにしながら、俺は指マンを覚えた。 明らかにお姉さんは感じていて、その姿もエロくて興奮した。 お姉さんは俺の息子を握り、上下にシコシコと動かしながら手マンを教え続けた。
「彼女は処女だったら指入らないけど・・・・もう一本入れてみて・・・んぁっ・・・」 調子に乗ってきた俺は、指を2本にして教えられたように動かしまくった。 我慢の限界になったのか、お姉さんは明らかに気持ち良くなっていて喘ぎ声もハッキリ出し始めていた。 腕がツルんじゃないかと思うぐらい手マンをした。 お姉さんはイカなかったけど、抜いた指はふやけていてベッチョリと濡れていた。
「舐めても良い?」 息子を握りながら上目遣いで尋ねるお姉さんに頷くしかなかった。 初めて亀頭に舌が触れ、暖かい口の中に入った時、思わず声が漏れてしまった。 亀頭を這うように動く舌や、ジュポジュポとしゃぶる感覚と音に、もう頭がスパークし始めてた。 このまま口でイキたい、そう思ったぐらい気持ち良かった。
「じゃゴムの付け方教えてあげるね」 ベッドの下にあった小箱から出したゴムを、ここを摘まんで空気が入らないように・・・と実践してくれた。 もったいないと断ったけど、お姉さんはつけたゴムを取り、新しいゴムを俺に渡してきた。 少し手間取ったけど、ちゃんと装着できたみたい。 「入れる場所教えてあげるね」 「指で開いてイイよ、ここ・・・分かる?ここに入れるの。指入れてみて?分かる?」
あの位置は分かった。 じゃ次は正常位で入れるやり方。 「いいのよ、手を使っても。固定してそのまま亀さんの先で探すようにしていいの」 「そっちはお尻の方だからもっと上・・・そうそこ・・・」 「先っぽだけ入れてイイ?」 「うん・・・入れて・・・」 穴を探すようにしながら位置を確かめ、グッと力を入れた。 思った以上に簡単に息子が半分ぐらい入っていった。
「んはぅっ!・・・」 「もう我慢できないよ・・奥まで入れちゃうよ?」 「いいの?彼女の為に我慢しないでイイの?」 俺は腰を押し付けるようにして根元まで入れた。 気持ち良かった。暖かくて柔らかい隙間に息子を入れてる感覚だった。
恐る恐る腰を動かしていると、お姉さんは下から抱き付いてきてキスをしてきた。 もうその後は無言で、ただひたすら腰を振った。 お姉さんは「すごい・・気持ちイイ・・・」と優しく微笑みながら俺に抱き付いてきていた。 もう10分ももたなかった。 正常位で入れてそのままゴムの中で射精した。
イッた後、軽く罪悪感に苛まれたけど、添い寝するお姉さんのニオイを嗅ぐとどうでも良くなってた。 ベッドでいろいろ話をした。 初めて会った時、俺が断った事に対して、実はムカついてたって。 アタシはこれから沢山の男と寝なきゃいけないのに、何平和ぶってんだって思えたらしい。 だけど風俗で働き出して2年ぐらいしてから、今度は断った俺に感謝し出したらしい。 会う男たちは性欲丸出しだけど、そんな男ばかりじゃないんだって思えて。 風俗で働き出すと、男が信用できなくなるって言ってた。 体目的の男がこんなにも多いのかって実感したみたい。
俺と会って相談にのってる内に、羨ましいなぁ~って感じて、途中から自分のモノにしたいって感情が芽生えたんだって。 だから今日部屋に誘ったし、抱いて欲しくてわざと我慢できなくなるシュチエーションにしたんだって。 ゴメンね・・・と言いながら話してくれた。
その日は結局お泊りをして、朝まで3回もやってしまった。 2回目からのお姉さんは本領発揮。 喘ぐわ腰は振るわで、フェラもさっき以上の卑猥な舐め方だった。
それから毎日メールも続いてて、なんか彼女なんてうでも良くなってた。 またお姉さんに会って、思いっ切りヤリたいとしか考えてなかったし。 でも次の週になったある日の夜、お姉さんから電話がかかってきた。 「もう会えないし連絡も取れない」って。
ワケを話さないからしつこく聞くと、ちょっとだけ教えてくれた。 ここ1年ぐらい通ってくれているオジイちゃんがいるらしい。 そのオジイちゃんは都内の繁華街などにも土地を持っている地主さんで、かなりのお金持ち。 借金を全部払ってやるから、愛人になってくれと誘われてたらしい。 でも自分で作った借金だからと、つい先月まで返済していた。 それが終わったから風俗は引退して、オジイちゃんの専属になると。
オジイちゃん名義のマンションに引っ越し、今まで連絡を取っていた男たちとは縁を切るという条件。 もう勃起もしないオジイちゃんだから、ほとんど老人介護みたいなもんだって言ってた。 イイ男になってね、と最後に言われた。 電話を切ってからスグに掛け直したけど、電源が切れた状態になってて、次の日には解約されてた。
今でも1枚だけ2人でベッドで抱き合った写メがある。 もうあれからだいぶ経つけど、何をしてるのかなぁ~って今でも思い出す。 お姉さんの本名も知らないけど、今にして思えば本気で好きだったんだなって思う淡い思い出です。
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