牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 10:14
「見たいです……」 麻由香は、自分でも驚いていた。幸雄は冗談のつもりで言った言葉だったはずだ。でも、麻由香は幸雄の”見てみる?”と言う言葉に、ほとんど間を置かずにそう答えていた。
麻由香の顔は、いつものおっとりとした優しい顔ではなく、発情した牝のような顔だった。 そしてそんな麻由香の顔を見て、言い出した幸雄の方が緊張していた。でも、冗談と言って笑い飛ばすには、場の空気が淫靡なものに変わりすぎていた。
「本当に?」 喉がカラカラになるような感じで、絞り出すように幸雄が聞く。麻由香は、いつもの彼女であれば我に返ってやめるはずだ。でも、幸雄の小山のように盛り上がったズボンの股間を見て、麻由香は冷静ではなくなっていた。 (あのはしたないオモチャよりも、大きいの? ウソ……信じられない……) 麻由香は、性的興奮ももちろんしているが、単純に好奇心を刺激されている部分も大きい。未知への遭遇への期待……。そんな気持ちだった。
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