牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 10:21
もう6年前の話かな。 仕事が休みだったもんで、友達と飲みに行ってて2軒目に行こうと飲み屋を探し歩いてる時だった。 商店街を歩いてたんだけど、前方にJK発見wwww ミニスカおいしいれすwwww
友「いやあ、こんな時間にけしからんですなww」 俺「ええ、そうですなwwww」 友「これはお仕置きが必要ですなwwww」
多分、いい感じに酔ってたのもあるけど、立派なDQNなもんです。
俺「なにすんだよww」 友「こうすんだよwwww」
急に走り出す友wwww
なにやってんだwwとか思って笑いながら見てると、女子高生の3m後ろくらいでヘッドスライディングをかます友wwww しかし女子高生は気付かず、駅のほうへ向かっていく。
振り返った友と目が合う。 アイコンタクトが「お前もやれ」、そう告げていた。 アルコールとは怖いもので、気付いた時には走り出す足を止められなかった。 次の瞬間、スライディングをかました俺の視界には、JKの太ももが飛び込んでいて、そこはまるで天国のようだった。
その瞬間までは確かに俺は天国にいたのだ。
さすがに物音に気付いたJKが振り返る。 スライディングの体制のままの俺と目が合う。
俺「あ、ども。さむいっすね」
無言で走り出すJK。 おそらく彼女とって、これほどまでに不愉快で不思議な週末はなかっただろう。
ここで追いかけては男の名が廃る、と友と2軒目に行こうと、立ちあがり仕切りなおそうとしたとき、後ろから声をかけられた。
「君たち、ちょっといい?」
お巡りさんが現れた!
俺「よ、よくないです」 警察「よくないことないんだなー。君たち今なにした?」 友「スライディングの練習っす!」 警察「人に向かって? とりあえず交番まで行こうか」
このあとしこたま説教と持ち検くらって自宅に帰ることになりました。
まぁ、酒の失敗なんかは結構すぐに忘れるもんで 次の日にはけろっとJKのことも忘れて仕事にいそしんでいた。
JKにスライディングをかました翌週の週末。 当時付き合ってた彼女とカフェで一服をしようと入ったんだよ。 頼んだコーヒーを持って現れた店員。
店員「お待たせしまし…あっ」 俺「は?」 店員「スライディング男…」 俺「え…」 彼女「すらいでぃんぐおとこ?」
最悪の再開である。
もしも神様がいるとするならば、とんでもなくドSなやつだと思った。 とりあえず状況が飲み込めてない彼女はおいておいてJKに目で この状況がよろしくないことを訴える。
俺「(あれは一夜の過ちだったんだよ…)」
俺の目力が伝わったのかどうかは知らないが JKはコーヒーを置いてこの場を立ち去ってくれた。 ここからがめんどくさかった。
彼女「ねえ、スライディング男ってなに?」 俺「さ、さあ? 人違いかなんかじゃないかな?」 彼女「俺って隠し事するとき、口調が丁寧になるよね」 俺「そんなことないわ、ぼけこらー!」 彼女「ばかなの?」
散々問い詰められゲロッてしまった俺。 般若のような顔をした彼女。※なおスッピンは変わら(ry
JKのもとに謝りにいくという公開処刑の始まりです。 悪いことをしたら謝る。小さい頃に教わった当たり前のことが、だんだん大人になるとどうして出来なくなるんでしょうかね。
ただ、その日は結構お店も繁盛しているように見えたから、後日見かけたときに謝るということで手を打ってもらった。 その彼女には結局翌月振られるんですけどねww 他に好きな人ができたってなんだよwwww 明らかにスライディングの話が出てきてから余所余所しくなってたじゃねえかww
スライディングは恋人関係もときには壊します。 よいこはマネしないでね☆
さて、JKに謝るという当初の目的は反故になったわけじゃないから、謝ろうとたびたびそのカフェを利用するんだけどなかなか見かけない。 が、かの会いたくて震えちゃう西野カナ氏の気持ちはやっぱり分からない。
もうこの時にはなんとなく謝るという目的よりも、ただちゃんと話がしたいという願望に変わっていたような気がする。
まあ、縁がなかったんだな、と諦めかけてた頃。 昼休みに昼食を食べに友とファミレスに行ったんだ。
友「またあのJK会えないのかなww」 俺「もういいよwwあれで振られたようなもんだしwwww」 友「責任転嫁もいいとこだろww」 俺「もとはと言えばお前が…」
彼女に振られたのもだんだんと笑い話にできるようになってた。
友「次、もし会えたなら連絡先聞いちゃえよww」 俺「だから会えないってwwそれに今度こそ捕まるww」 友「俺は運命の赤い糸がうんたらかんたら」 俺「もう顔を覚えてるかすら怪しいし」
昼時のざわついたファミレスで、近くの席から聞いたことがある単語が聞こえてきた。
「この前のスライディング男とどうなったの?ww」
偶然とは重なるものである。
友「こwwれwwはwwww」
この男、ものすごく楽しそうである。
友「右斜め後ろ、いけwwww」 俺「まじで勘弁してくれ」 友「向こうも2人みたいだし、俺も一緒に行ってやるからww」 俺「普通に怖がるだろ」 友「大丈夫だって!」
そう言い残し立ちあがった友。 右斜め後ろに振り返れば、おそらくあのJKがいるのだろう。
友「スライディング男の友達の友でーす! ちょっと時間いい?」
まじかよ…。 ますます振り返れなくなった状況に唖然としながらドリンクバーで作ったキューピーを一気飲みした。 汗がハンパなかった。 この世で俺以外にスライディング男と呼ばれている男が他に居てほしかった。
友「おい、スライディング男wwこっち来ていいってww ラストチャンスだぞ!」
頭を抱えていると満面の笑みで戻ってきた友。 なぜか隣にはJKと一緒にご飯を食べていたであろう友達。 手が早いとはこういうことを言うのだろうか。
もうどうにでもなれって吹っ切れてきて、とりあえず振り返ってみる。 右斜め後ろには間違いなくJKがいた。 ものすごく困った顔をしてうつむいていたと思う。
友は早く行けと言わんばかりに、JK友を隣に迎え談笑を始めていた。 仕方なく席を立ちあがり、JKのいる席に向かう。
俺「すいません…スライディング男です…」 JK「あ、はい…w」
かすかにJKが笑ったように見えた。 うつむいたままだったからよく分からなかったけど。 ただそれが嬉しかった。 初めてスライディング男であることを誇れたような気がした。
謝るなら今しかないと思った。 なんてったって長渕の西新宿の親父の唄が頭の中で流れているんだもの。
俺「あのときはほんとにすみませんでした!」
やるなら今しかねえ。
JK「もういいですよwwなかなか笑い話になりましたしww」
こんな俺でもJKの話題の一部になれたと思えばちょっと興奮した。 立派な社会貢献をしたような気持ちになったのはなぜだろう。
なによりこのJK笑うとすんごい可愛いww 美人系の顔なんだけど笑うとまだあどけなさが残ってんのww
俺「そんなそんな…なんだったらまたしますよww」 JK「真剣にやめてください」 俺「あ、はい」
やばい、話題が途切れたwwと焦っているとJKのほうから切り出してくれた。
JK「そういえば一緒にお店に来てくれた彼女さん?とはどうですか?」 俺「いや、あのかくかくしかじかありまして…」 JK「振られちゃったんですか?」 俺「はい…やっぱりスライディング男が彼氏だと嫌なんですかね…」 JK「wwww嫌でしょ、やっぱりwwww」
JKで毒舌って…これなんてエロゲ?
俺「名前教えてくれますか?」 JK「やだよwwスライディング男に教えるとかwwww」 俺「うぐぐ…」
片や左斜め前では友はJK友と連絡先を教えあってる模様。 片やJKの小悪魔っぷりに興奮している模様。
JK「冗談だよww美咲って呼んで!(伊藤美咲に似てたからねww)」
俺「俺の名前は…」 JK(以下美咲)「いや、また今度でいいよwwしばらくはスラ男って呼ぶww」 俺「略すなよ…」
おや、スライディング男のようすが…
スライディング男はスラ男に進化した!
…ん?ちょっと待て、また今度だと?
俺「また、今度って…」 美咲「またこうやって偶然会えたらねwwそのときは名前教えてよ! 会えなかったらそこまでってことでww」 俺「そ、そうだね!」
なぜか大人の余裕を醸し出そうとしたスラ男。
美咲「じゃあね、スラ男ww」
結局連絡先は聞けずじまいで、友達を連れて帰ってしまった美咲。
友「なんだよー、連絡先は聞けず?」 俺「連絡先どころか名前も教えていらないって…」
友「でもスラ男になったんだろww仕事戻るぞスラ男ww」
なぜかこの日から友にまでスラ男と呼ばれ続け、はや6年。 月日の流れとは早いものです。
この日をさかいに友はJKとデートを重ねていたらしい。 突っつかずとも惚気を吐き出しまくる友にうんざりしつつ、美咲にどうやったら会えるかと、そればかり考えていた。
カフェに通うのも1つの手だろう。 だがそれはフェアではない。 あくまでも偶然でなければ意味がないような気がした。 そんなことを考えていると結局会うか会わないかじゃなくて、会えるか会えないかの偶然に期待するしかなくて堂々巡りを繰り返していた。
<続く>
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