恥悦2(静かな始まり)_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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恥悦2(静かな始まり)

15-06-14 10:23

 「今日は結婚記念日だから、どこかに食べに行こう」
 「ママおめでとう」
 
 朝、送り出すときの夫と子供の話も上の空で、
そわそわと落ち着かず、いつもの様に手際よくできなかったが
家事も昼前に終らせることができて、いよいよ面接に

 駅の西口の方に歩きながら、(履歴書は要らないわよね、
なんか言われたら、後で出直してきますと言って二度と行かなければいいんだから)

(あっあの時の男が・・・)店の前では、あの貧相な呼び込みの男が立っていた
主婦は、男から2週間前にもらったティッシュの裏を示し、面接随時とあったので
電話もしないで来たのですがと伝えると、男が支配人室ヘ案内するからと店内へ
(こんな風俗店の前で立っている所を誰かに見られたら)その心配だけだったが。
厭らしい音楽が流れる通路を支配人室へと歩いてる時に、不安と期待を感じだした。

 狭い支配人室は、入ると応接セットのソファーとテーブルがあり、
その奥には暗幕みたいなカーテンが下がっていて、向かって右側にドアが2つあり
仮眠室と、トイレと分かるようになっていた。
殺風景な室内には、厭らしい音楽が漏れ聞こえている

 旦那が解雇されたら私も・・・と他人ごとのように思っていた。


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