牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-06-14 10:35
麻由香は、とっさに夫の浩介にキスをした。それは、ハプニングとはいえ、夫の友人の幸雄の精液を、浩介に舐めさせてしまったからだ。 夫は、麻由香の口の端についていたそれを、ヨーグルトと間違えて舐めた。麻由香は、酔いに任せて犯してしまった過ちが露見しないように、あわてて夫に唇を重ね、その口の中の幸雄の精液を吸い取るようにキスをした。
それは、愛情の発露というよりは、証拠を隠滅したいというよこしまな思いからのキスだった。でも、浩介は麻由香の積極的なキスに、久しぶりに火がついていた。 「ベッド行こうか?」 浩介は、照れくさそうに言う。その言葉を、麻由香は信じられない思いで聞いていた。
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