狂女_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

ホームページ 戻る 

狂女

15-06-14 10:41

食べ終えると二階の自室へ行き、冷房を入れてカーテンを引いた。すでに日差しが強い。どこかへ遊びに行きたい誘惑もある中、テレビのスイッチを入れて椅子に掛けた。こんな生活はすでにしんどくなっていた。いつまでも僕と女たちの関係が知られずに済む訳が無く、又芳美と智子の逃避生活も長引く程に不穏な気がする。全て自分が蒔いた種とは言え、抗しがたい流れでいつの間にか泥沼状態にはまってしまっていた。                       ドアがノックされ、「はい」と返事をしたら加奈さんが現れ、「これ・・・」と僕に一通の手紙を差し出した。封筒の裏を見ると、勝叔父さんからだ。『何だろう?』今まで全く連絡が無かったのにわざわざ手紙を寄こすとは・・・。加奈さんを部屋から出!
せた後、僕は開封した。中には便箋が二枚と、小さいカードが一枚入っている。カードには【黒い蝶】という文字が記され、一匹の黒い羽の蝶と、セックスしている男女のイラストが描かれている。便箋の下手な字の文章を読み始めた。 《久し振りだな。あれから元気にしているかい?俺の方は元気だ。もっとも、おまえさんに加奈を取られてしばらくは憂鬱だったがな。本当は加奈を取り返しておまえさんとは会わせないようにしようかと思ったんだが、おまえさんと一緒にいる加奈があんまり嬉しそうだったから、やめる事にした。もう、あいつの体は充分味わったしな。俺はあれから秘密のクラブに入って、いろんな女と楽しい思いをするようになった。ずっと一人の女に夢中だったのが馬鹿らしくなったくらいだ。人妻が!
多いんだが、若いОLなんかもいる。どんな事!
するかって?まあ、猟奇じみたプレーだ。女を人形にしたり、犬にしたり。強姦プレーのコースもあるぜ。勿論、お金はかかるがな。そこでだ雄一君。おまえさんも俺と同じタイプだから、加奈にばかりこだわってないで、このクラブで一回体験してみないか?それで嫌だったら入会しなくてもいいんだ。お金は俺が出す。どうだい?もしその気なら俺に電話してくれ。じゃあな》『ふん、そんな事せんでも俺には自由になる女がたくさんいるんだ』そう思いながらも、【黒い蝶】というカードを又手にした。そこには連絡先がいっさい載っておらず、いかにも秘密めいている。少し妖しい感じに心惹かれつつ、叔父が女と戯れている光景を想像した。薄暗い部屋、鎖、蝋燭、全裸の女、そして勝叔父。騙されたつもりで行ってもい!
いかな?という気にもなった。しかし、未成年なのに入れるんだろうか・・・?


コメント
お名前:
気持ち:

コード:

お知らせ

なし

小説を検索