狂女_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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狂女

15-06-14 10:42

半信半疑でいながら僕は携帯電話を手にしていた。便箋の余白に載っている番号の通りに押していき、間も無く呼び出し音が鳴った。中々出ず、切ろうとしていたら、〈おお雄一君、久し振り。元気か?〉と叔父さんの明るい声が耳に入った。「はい」〈加奈とはうまくやっとるか?〉「はい、何とか。手紙、読みましたよ」〈そうか。どうだい?黒い蝶〉「僕はまだ高校生ですよ」〈なーに、構うもんか。楽しい所だぞ〉「・・・」〈どうだい?試しに〉「具体的にどんな所ですか?」〈手紙にも書いた通り、男と女が楽しむ場所だ。まあ、変態同士のクラブってとこだな〉「・・・」〈毎日、昼の四時から夜の十二時までマンションでやっていてな。内容は・・・エロ関係なら何でもOKってわけだ〉「はあ・・・」それからし!
らく沈黙があった後、叔父さんは声を潜めるように話した。〈実はそこで大変な奴と会ってな〉「誰ですか?」〈・・・昔、加奈を強姦した男だ〉「え!?」僕は思わず声を上げた。〈俺もびっくりしたよ。まさか犯人と会うとはな〉「それで、どんな男なんですか?」〈まあ・・・いやとにかく、詳しい事は会ってからにしよう〉叔父さんは僕に気を持たせただけでやめ、今日の昼三時に名古屋市内の〇〇〇で落ち合う約束をして電話を切った。


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