その態度に、理沙は麻美を見て、「麻美」と言ったものの、彼女は真弓共々弱気の表情でおとなしくしており、理沙はじれったそうに、「何してるのよ!」と急かした。それを、「静かにしなっ!」と一喝され、思わず文代を見た。「おまえにも手錠を掛けてやろうか!?」凄みのある脅しに理沙の顔が強張った。「ふん」ようやく相手の気勢を削ぐと文代は理沙を頭のてっぺんから足の先まで見た後麻美と真弓の頭を後ろから同時に撫でながら、「こいつらはもう私の物なんだよ」と得意げに言った。そして両腕で二人を抱き、それぞれの顔を見て、「なあ麻美、真弓」と言った。「理沙・・・・・」麻美が親友を悲しそうに見て呟いた。理沙は突っ立ったまま怪訝な表情で囚われの二人を見ている。「まだわからんのか?」文代!
やはり後ろから麻美の上着のボタンを外し始め、嫌がる彼女を無視して更にブラウスのボタンも外すと前を大きくはだけてスリップ越しに麻美の乳房を両手で掴んで揉んだ。「ああ・・・」その卑猥な行為を見て理沙は絶句した。「ようやくわかったようね」文代は不敵な笑いを浮べて尚揉み続けている。「やめて、お願い・・・」「何だ?その言葉使いは」「やめて下さい・・・」あまりのショックで理沙は親友たちをそのままにして逃げようと玄関に向かったが後ろから文代に捕らえられ、口を片手で塞がれて引きずられていって絨毯の上に倒された。そしてくぐもった声を洩らしながら怯えた目で文代を見据え、足をばたつかせたが、文代は興奮していて馬鹿力だ。「んんんんん!」 !
理沙はハンカチで猿ぐつわをかまされ、後!
に手錠を掛けられて部屋の隅に転がされている。文代は、先ずは腹ごしらえと、レンジの中のから揚げを座卓に置き、他に冷凍ピラフもレンジで温めた。その間に、麻美と真弓の手錠を外し、それぞれ自宅に電話をさせた。昨日の夜からずっと姿を見せないのを家族は不審に思って問い詰めている様で、二人共中々電話を切れずにいる。あまり長く監禁していてはまずいと思いつつも文代は彼女らをどうにも手放せずにいた。お茶も沸かして一応夕飯の用意が済み、文代だけが先に食べ始めた。理沙はすでに自宅で夕食を終えていると言う。それから間も無く麻美、真弓も食事に掛かった。「家の人には上手い事言っておいたかい?」「はい・・・」「何とか言い訳をしました」麻美と真弓はそれぞれ浮かぬ顔で答えた。「日曜日ぐ!
らいには帰してあげるから」「はい・・・」あぐらの文代に対して真弓と麻美は正座をして食べており、その姿勢だけでも理沙には三人の上下関係がはっきりとわかる。『これはいったい何?』努めて冷静に考えようとしても理解出来ず、この先自分がどんな目に合わされるか不安だった。せめてもの慰めは相手が同じ女と言う事だが、逆にそれが不気味ではある。 梓ではなく理沙がここへ連れて来られた理由が麻美と真弓には良くわからないながらも主人に尋ねる事も出来ず、新たに一人が加わって今夜どう攻められるか気が気ではなかった。特に麻美にとって、親友までが主人の毒牙に掛かるのはどうにも耐えられず、何とかして食い止めたい為、「あの・・・理沙は許して!
ただけませんか?」と思い切って願い出た。文代は!
、「なぜだ?」と傲然と訊き返した。「彼女、もうすぐ結婚するんです」それを聞いて文代はむっとし、理沙を嫉妬の目で見た。「ふうん」「抱くのは私たちだけで充分でしょう?」返事が無い。「ね?女にとって結婚が大事なのはあなただって本当はわかるでしょう?」しかしその願いは逆効果で、「おまえはやっぱり結婚を大事に考えとるんだな」と麻美を睨んだ。麻美は目を逸らし、言い返せない。「女より男の方がいいんだろ」「・・・・・」言わなければ良かったと思っても遅い。「ふん」文代は苦々しい表情でいる。
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