日本の高校では今も昔もイジメというものがある。許すことのできない事だが、決して無くなる事の無い物でもる。
それはこのA高校2年B組とて変わらない。B組は男子17名女子17名のごく一般的なクラスである。だが、男子の力と一部の女子の力が強かった。
ある秋の日の事である。朝早くに淡い青色のセーラー服を纏った少女が高校の玄関にやってきた。いつものことである。
靴がない。
阿部有子(アベ ユウコ)は、高校生にもなって靴を隠すような悪戯に興じている男子らに内心呆れながらも腰の辺りまであるであろう長く綺麗な黒髪を揺らしながら靴を探す。
今回はなかなか見つからなかった。外ではなく、教室内にあったからである。しかも、ゴミ箱の中。誰のものとも分からぬガムが入って。
阿部は毎朝まず自分の靴を探し、靴についたガムや画鋲、お菓子の食べカスなどなどを取り除き綺麗にするために早く登校する。親には「勉強するから」という。先生は全くアテにしていなかった。他の生徒は、男子は阿部や他の弱い女子をイジめるし、女子にも信用できる人はいなかった。
南沢英将(ミナミサワ ヒデマサ)という男子生徒が最も早く教室にやってくる。阿部イジメの主犯では無かったがやはり阿部をイジめはする。
生徒がある程度入るまで阿部はトイレの個室に閉じ籠る。そしてクラスの喧騒が聞こえた頃、『登校』するのだ。
阿部が教室へ入る。一瞬、刺さるような視線がくるが、すぐに皆ソッポをむく。
席へつくと読書を始めた。女子数名が近づいてくる。小村梨佳(コムラ リカ)、女子の阿部イジメの主犯である。周りのは彼女の力に惚れた取り巻きだ。
「有子ちゃーん、なんの本読んでるのよ~」
小村はそう言うと阿部から本を取り上げた。
「容疑者Aの黙秘…へー、西野信吾か。好きなの?」
阿部はその場に応じる為に軽く頷く。
「あ、私もなの~」と小村はニヤニヤしながら言った。
「うわー、阿部と同じ作者好きとか小村ありえねー!阿部ふざけんなー!」
男子の一部から声
が上がった。友田塁(トモダ ルイ)が後ろから阿部の髪を引っ張る。
「イタッ…」思わず声を出してしまった。周りが笑う。
友田は阿部の長く綺麗な黒髪の束を先端から上手に口に入れた。口一杯に詰め込んだところで髪を噛み、唾液を含ませた。阿部は髪先から感じる気持ち悪さに思わず身震いした。
【作者より】
まだあまりエロいシーンに入っていなくてゴメンナサイ。今回は紹介程度に書きました。
阿部有子が主人公ではありません。イジめられる少女は他にも出す予定です。
阿部有子のスペック
・背はクラスで一番低い。155cm
・Cカップ。Dカップなりかけ。
・腰辺りまで伸びたストレートの黒髪がトレードマーク
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