この話はつづきです。はじめから読まれる方は「和子と義弟」へ
「奥さん訳ありですか・・・」
男はポケットから2万円を取り出しながらボソリと呟いた。
「そうね今 主人が会社リストラにあってね・・・、あなた彼女いないの?」
「俺なんか派遣だし彼女ができても食わせていけないよ」
「そう・・大変ね・・」
和子はこの男も派遣で厳しい生活をしているのだと複雑な思いで金を受けとった。
「じゃあ、今日俺とても気持ちよかったぜ、今度は指名させてもらうよ」
そう言ってホテルの精算を済ませて出て行った。
和子は待ち合わせの車に乗ると近くの駅まで同行した。
男はママの伝言だとして今夜のお金は全額受け取るように和子に伝えバス停に下ろして去って行った。
バス停に立つと携帯で洵子に電話した
「洵子・・・いいのこんなに頂いて」
「いいわよ、どうだった・・・・そんなにためらう事ないでしょう、またいい人紹介するわ」
「すみません、お願いします」「こちらこそ、お願いするわ」
バスが来る前に和子は電話を済ませた。
家に通じる道は10センチほど雪が積もり車の轍を追うように家路に向った。
「ただいま、食事済ませた?」
和子が充のベッドに顔をのぞかせると
「ああ、えらく今日は化粧厚いな、男でも出来たか」
充はいつになくそんな言葉を発した。
「バカね、こんなおばさん誰が相手するの冗談言わないの」
「和子、今夜は俺と寝ろ」
「ええっ大丈夫そんな身体で?」
突然の言葉に驚いた
「なんでもいいから早く風呂に入って来い」
「わかりました、珍しい事いうのね」
和子は洗面台の前で化粧を落とすと風呂に向った。
「あいつ、首にキスマーク付けやがって・・・俺が知らんとでも思うのか」
充は呟いた
暫らくすると和子は風呂から上がり寝間着を着るとベッドの充に寄り添った。
「和子、着物を脱げ素っ裸になってお前の裸を見せろ」
乱暴な言葉で和子を従わせた。
「お前相変わらずいやらしい裸だな、大きなケツして、さあ咥えろ」
「そうだ・・・・」
シックスナインの体勢を和子にとらせると充の目が和子の内股のキスマークを見つけた。
和子のやつ男と寝やがったな・・・・クソッ
充は激しい嫉妬に狂ったように秘部に顔を寄せ舐め貪るのだった。
「あなた~凄い・・・ああああ・・・」
その晩の出来事が充との最後の夜となった。
再び入院した充は早春の3月19日に帰らぬ人となった。
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