牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
昔仕事の世話してやった後輩の広告業界勤務のKからメールが届いた。その後輩は昔からの遊び好きで、典型的な広告マン。仕事も遊びもパワフルなやつで一時期可愛がっていた。自分とは業種は多少違うけど、顔を合わせる機会が多く、そいつとは馬が合って、新米の時に色々教えてやった。 そんな奴だから仕事の合間に趣味でクラブイベントのオーガナイズとDJをやっていて、個室のVIPルームを用意するから来ないか、というものだった。「昔ほんと世話になったんで今回はマジで接待しますよ!素人のダンサーの女の子たちが出演するんで、ハメたい女がいたらおれに言ってください。あいつらおれの言うことは絶対ですから。Yさんギャル大好きでしょ?」地方都市のDJとしてそこそこ名が知れてきているらしいという噂は聞いていたし昔かチャラい性格の男だったが、まさかそこまで権力をもっているとは知らなかった。しかも相手は素人とはいえダンサーの女の子である。生意気そうなクラブギャル好きのおれにすれば、聞いただけで涎が出そうな話だった。当日のダンスイベント会場は思った以上の熱気だった。 冷房はきいているのかいないのか、地元の学生連中であふれかえっている。行列が並ぶエントランス横からVIP専用の受付に行き、Kを呼び出してもらう。この地方都市にはクラブといえばまともなハコはここしかなく、今回のイベントはゲストも豪華なため、暑い夏の開放感でギャルたちの多くは露出度の高いエロい服で気合が入っているのが分かる。久しぶりに若いギャルたちの甘酸っぱいコロンの匂いをかぐと、今夜のKのもてなしに、いやでも期待感が高まってくる。「お久しぶりっすう!!」あいかわらずのハイテンションで登場したKと談笑しながら、スタッフ通用口から上階にある個室VIPルームへと移動した。ここのVIPルームからは階下のダンスイベントのショウを見下ろすことができる。VIPルームの個室を独り占めしたことはこれまでにも経験がなく、おれはもうわくわくして仕方がなかった。「これから例のうちのダンサーの子達が前座のアトラクションやるんで、いい子がいたら言ってください。持ち帰りOKですから。」平然と言ってのけるKに思わず疑いの目を向けると、「マジですって!だってあいつらおれから嫌われたら踊るとこなくなりますからね。そのかわりレギュラーメンバーにするって言えばもう一発ですよ。あ、はじまった!あれですよ」暗転していたステージにスポットがあてられラガマフィンのSEが流れ始めると、両脇の暗がりからきわどいビキニの3人のギャルたちが勢いよく飛び出してきた。早速おれは最近仕事でも出したことのない集中力でギャルの品定めに移った。ひとりまたひとりと順番に目を移している途中、ひとりの女に目を止め、おれは思わず声を上げた。「ああ、あいつセリナっていって、けっこうヤリマンらしいすよ。おれは自分がドMだからあいつには興味なくて手出してないすけど。」「それどういう意味だよ。」「あいつMらしいんすよ。おれもMだからその時点でムリ。」おれはもう、それを聞いて涎を垂らしそうになった。実は以前このクラブでセリナを何度かナンパして失敗していたのだ。「まじすか?あー、あいつ自分にメリットのある男としか絶対ハメないらしいから。でも今回は違いますよ。断ったらクビなんだから。東京のイベも出れなくなるし。」「本当にいいののか?」「おれが一言、レギュラーになるかわりにYさんの女になれって言えばすぐOKすよ。」あまりにも平然と言うKに、思わず言葉を失った。セリナは他のダンサーの女の子たちとくらべて頭ひとつぶんほど背が高く、170cmちかい長身だった。どこか韓国系を思わせる切れ長の瞳が印象的で野性的な魅力があり、日本人離れしたからだつきをしていた。草食系男子にはむしろ「怖い」と敬遠されそうだが、気の強い女王様タイプの女が大好きなおれにはもうたまらなかった。黒髪の肩までのセミロングにHIPHOPダンサーらしい小麦色に日焼けした肌。バストはちいさめだがツンと上をむいて膨らんでおり、ブーツが似合う長い脚とくびれた腰、大きめのヒップは思わずふるいつきたくなるほどの悩ましさだった。Kに聞いたところ、セリナはああ見えてまだ22歳だという。思い出せるだけでもおれは過去、このクラブでセリナに3度は声をかけたと思う。しかしセリナはまるでそこに誰もいないかのように、おれを完全に無視した。160cm足らずの、イケメンでもないおれは眼中にないというように。ゆっくりと髪をかきあげながら悠然と立ち去っていくセリナの後姿を眺めながら、何度やりたいと思ったことか…。Kによれば、セリナは誰にたいしてもナンパには応じないらしい。そのかわり自分のメリットになる相手にはすぐに応じるのだという。(今夜こそおれの女にしてやる。気が狂うほどかわいがってやるからな)汗をとびちらせて踊るセリナの肢体をじっとりと粘りつくような視線で犯しながら、おれは生唾を飲み込んでいた。「セリナを呼んでくるので、ここにいてくださいよ。今日はブッキングだけで回さないからもう少ししたらおれ、帰るんで。あいつがゴチャゴチャ言ったらすぐおれに連絡ください。たぶんそれはないと思いますけどね。」ショウが終わると、KはあっさりとVIPルームを出て行った。おれは現実感がもてないまま、煙草に火をつけた。煙草をもつ手が、興奮でかすかにふるえていた。「こんにちわあ」それから10分ほどしてVIPルームに入ってきたのは、やはり間違いなくセリナだった。ゼブラ模様のビキニの胸元にホットパンツにサンダルといういでたちは、それまで見たときよりもいっそう色香がまして見え、おれはもう天にも昇る思いだった。「ひさしぶり、おれのこと、憶えてる?」ショウが終わったばかりでまだ息を弾ませたセリナはしばらくおれの顔を見つめていたが、しだいにみるみる驚きの表情に変わっていくのがわかった。「え、どういうこと?なんでここにいんの?嘘でしょう?」「まえからずっとファンだったんだよ…」「あッ、ちょっとッ!」おれは馴れ馴れしくセリナの肩を抱き寄せた。「会いたかったよ、セリナ」「い、いや…だッ…」耳元で熱く囁きながら太股を撫でまわすと、セリナはゾクッと身を震わせて逃げようとする。大柄なからだから甘いコロンの香りが鼻先をくすぐる。「そんなに嫌がるなよ、なあ…」「いやンッ…!」逃げられないセリナは耳元で囁かれるたびに、ビクッビクッと敏感にからだを反応させる。ふだんの気の強そうな外見からは想像できない、その甘えっぽい媚声と感度のよさからしてセリナのマゾっ気はほんとうらしかった。それがわかると、おれはもう宿泊しているホテルに一刻も早くつれていきたくてたまらなくなっていた。「Kにはお前のダンスのこと、きっちり言っおくからさ」「えっ?…」ダンスの話になったとたん抵抗が止み、セリナの瞳に迷いの色があらわれるのがわかる。どうもKの言っていたことはすべて本当らしかった。「お前には才能があるんだから、おれが何とでもするから…」耳元で熱く囁きながら、夢中でセリナをかき口説いた。ホテルの部屋は、ランプシェードのオレンジ色の光に照らされている。ソファに座り煙草をくゆらせながら、目の前に立たせたセリナの均整のとれたボディーラインにあらためて見とれていた。モデルばりに日本人離れしたプロポーション。少しボーイッシュなセミロングの黒髪に気の強そうな切れ長の瞳。ビーチバレーの選手を思わせる、ダンスで鍛えた健康的な肢体。そして美しい褐色の肌。上着を脱ぐように言うとセリナは髪をかきあげてため息をついたあと、あきらめたようにジッパーをひきおろしていく。すぐにゼブラ模様のセクシーなビキニにつつまれた、かたちの良いバストが現れる。ショウで汗をかいてまだシャワーをあびていないのだと思うと、おれは思わず生唾を飲み込んだ。ホットパンツを脱ぐように言うとセリナはしばらく嫌がっていたがおれは許さなかった。切れ長の目でなじるように睨みつけながら、セリナはお尻と太股でピチピチに張りきったホットパンツをひきおろしてゆく。小麦色の肌に映える、ゼブラ柄の紐つきパンティが誘うようにチラついている。涎が垂れそうになるほどの最高の眺めだった。「ほんとにモデル並みのスタイルだね。きれいだよ」ほめられて悪い気はしないのか、セリナの視線が心なしか揺れているのがわかる。本当は脱ぎたてのホットパンツの匂いをかぎたくてたまらななかったが、今夜はセリナの心とからだをじっくりとほぐすことが何より大事だった。相手が嫌がることをするのは簡単だが、それはおれの趣味じゃない。今まで無視してきた男からとろけるほどの快楽を与えられ、どこまでセリナがおぼれていくか、それが見たかったからだ。「こっちへおいで」猫撫で声にはすぐには応じずしばらく睨みつけていたが、何度も懇願するうちにセリナはわざとらしいため息をついてゆっくりと近づいてきた。「まずはキスしてもらおうかな…」「ああ、もうッ…」膝のうえに座らせて、はじめはバードキス、しだいに濃厚にねっとりと舌をからませてゆく。待ち望んだセリナの甘い息の香り。蜜の唾液。味わうたびに脳髄が痺れ、下腹部に熱い血液が一気に流れ込んでゆく。念のために服用した強精剤が早くも効力を発揮しはじめていた。「ねえ、ほんとにレギュラーにしてくれるんだよね」「当たり前だよ。東京のイベントのひとつやふたつ、おれがブッキングしてやる。それくらいのコネクションはあるし、お前はおれを利用すればいいんだよ。」「ほんとに?…」「ほんとだよ。ほら、もっと舌をからめて」「はンッ…!」最初は嫌がっていたセリナだったが濃厚なしつこいキスでしだいに高ぶってきたのか、眉根をせつなげに寄せながら甘い息を弾ませて徐々に舌をからめてくる。しつこくナンパしてきた嫌な男に水着姿でディープキスを強要される。条件つきとはいえ、男の罠に陥って堕ちていく自分にマゾっぽく興奮してきているようだった。(なんていい女なんだ)すでにビンビンに勃起したものをパンティのうえから秘部にこすりつけ、セリナの性感をじっくりと揺さぶっていく。わざと下品な音をたててセリナの唾液を吸いたてながら、指先でソフトにお尻を撫でる。「いやンッ…!」ビクッと美尻を跳ねあげさせて敏感に反応するセリナ。「ほら、キスを止めちゃだめだろう…」「ううンッ…」クーラーをわざと切ってあるために、セリナの肌はしっとりと汗ばんできている。からだじゅうから立ち昇ってくる22歳の甘酸っぱいフェロモンの香り。おれは甘い熱にうかされるようにセリナの肌に吸いついていった。「うう、やあああンッ!!」いやらしいナメクジのような舌が若い女の汗をもとめて水着の胸元を這いずりまわる。指が毒蜘蛛のようにお尻から太股までをソフトタッチで撫でまわす。「あッいやッ」セリナの口からもれる甘い媚声が、しだいにとまらなくなってゆく。「ああ、セリナの汗の匂いたまらないよ…」「い、いやだあッ…!!」逃げようとするのを強引にひきよせ、耳元で熱っぽく囁くとセリナは意思とは反対にゾクッゾクッと敏感にからだを反応させてしまう。「ああ、舐めたいよセリナ。からだじゅう舐めつくしたいよ」「いやああンッ!!」首筋から耳元にかけてねっとりと舐めあげてやると、セリナは甘い悲鳴をあげた。時計を見ると、すでに深夜の3時をまわっている。薄暗い部屋に、甘い喘ぎ声がとぎれることなく響いていた。ビキニパンティだけを残した半裸のセリナ。その両手首をベッドに押さえつけて、褐色の肌とは対照的なピンク色の乳首のまわりを舌先でくすぐる。空いた右手の指でもう片方の乳首を軽くはさみ、優しく円を描くように揉みたてる。舌先で、乳首を軽く弾いた。「はンッ!!」肌に吸いついたまま、汗ばんだ腋へと舌を這わせてねっとりと舐め上げる。「うッはあンッ!!」悲鳴をあげながら腰をくねらせて逃げようとするのを横目で見ながら、腋の汗を舐めては吸い、また乳首に吸いついてゆく。はじめは嫌がっていたセリナも、1時間ちかくもの間からだじゅうをねっとりと撫でまわされ、舐められたり吸われたりをくりかえされるうちに全身に鳥肌をたたせて感じまくっていた。若い男の性急なセックスしか経験したことがないセリナにとって、中年男のしつこさはたまらなく性感を揺さぶったようだった。焦らしに焦らしまくったあとようやくパンティに手をかけ、ゆっくりとひきおろしてゆく。「ああ、いやッいやッ…!」これからされることを想像したのか、頬を上気させ息を乱しながら腰をくねらせ逃げようとする。見事にくびれた腰。小麦色に日焼けした最高の太。丁寧に三角のかたちに処理されたヘアの下から、濃厚な若い蜜の匂いが誘うように鼻先をくすぐる。おれは熱にうかされたように、涎を垂らしながら太股の奥に吸いついていった。「もうだめ、もうおかしくなるう…」セリナのあそこに吸いついたまま、ねっとりと舌を使っていた。すすり泣くような声を洩らしながら、いきそうになると舌の動きをとめ、またねっとりと舐めあげてから恥豆を舌先で左右にころがしてゆく。これを何度も何度もくりかえされるうちにセリナはとうとうたまらなくなったらしい。「ねえ、おねがい、もうだめもう…」「これがいいのか、セリナ、これが…」「ああそれだめえッ…いっちゃう」セリナはおれの顔を太股で思いきりはさみつけると、部屋中に響くほどの悲鳴をあげながら二度三度と腰をふりたてて昇りつめていった。しつこいクンニで4回もいかされてしまうと、セリナはもうからだじゅうどこを触れられても敏感に反応するようになっていた。「お前がおれを狂わせたんだぞ、このエッチなからだが」ベッドの上で四つん這いにさせ、裸の背中から尻にかけてを触れるか触れないかのソフトタッチで愛撫してゆく。「あッ…あッ…!」うしろからされるのを予感するのだろう。セリナの声がうわずってくるのがわかる。男の粘りつくような視線が、自分の尻に注がれている。それを感じたのか、日焼けをしていないピンク色のアヌスがキュッと締まるのが見える。たまらず尻にしゃぶりつき、アヌスに舌を入れてねっとりとねぶった。「いやああンッ!!」悲鳴をあげて逃げようとする。その尻を思いきりスパンキングしてやると、あの女王様然としたセリナの容貌からは信じられないほどの甘い悲鳴が上がる。その声を聞いて射精しそうになるほど勃起してしまい、うしろから赤黒くそそりたったものを粘膜にこすりあわせた。「あッいやッいやだあッ…!」すでに濡れきった秘芯の吸いつくような感触、そこからじっくりと腰をいれていくと、熱いとろけるような強烈な愉悦が陰茎から脳髄につたわってゆく。「ああセリナとうとうおれのもんだ」「いやあンッ!!」まるで吸いこまれるように、赤黒い蛇がセリナの膣の奥へと滑りこんでゆく。自己流ではあるが勃起術とタントラの修練を積むことで射精をコントロールできるために、おれには余裕があった。しばらくセリナの膣の感触をじっくりと楽しみながら、じっと動かない。呼吸を整えて、丹田から陰茎を通って女の膣から脳に電流が流れてゆくのを想像する。そのあいだも、膣の奥に伝わる微細な刺激で、セリナの口から声がもれるのがとまらない。ベッドに膝をついたままセリナをうながして壁に手をつかせた。触るか触らないかの微細なソフトタッチで太股から腰へ、そこからゆっくりと両手で双乳をつつむようにして優しく揉みたててゆく。うしろから抱きつくようにして背中に浮かんだ玉の汗を舌で舐めあげ、吸いたてながら乳首をいじわるくキュッとつまむ。「はうンッ…!」陰茎をくわえこんだ尻がビクッと痙攣し、膣が陰茎をキュッキュッと締めてくる。もう、たまらなかった。「セリナ」「はああンッいやンッ…!!」双乳を円を描くようにゆっくりと揉みたてながら腰を使いはじめると、セリナの口からたまらない声がもれはじめた。陰茎から伝わってくる熱くとろけるような愉悦の炎が脊髄を通り、脳髄へと絶え間なく流れ込んでくる。気を抜くとあやうく射精しそうになるほどだ。「今までずっとおれを無視して、セリナ」突然動きをとめられたセリナはいやいやをするように甘えっぽい媚声をもらす。いままでこうやって他の男にもいやらしい声をきかせていたのだ。それが嫉妬心をあおりたて、劣情に火を注ぐ。「どうなんだ、言ってみろ!」「はあンッごめんなさいいッ!!」の奥を思いきり突きまくってやると、セリナは部屋中に響くほどの甘い悲鳴をあげて尻をふりたてた。今夜からあなたの女になります。あなたに尽くします。セリナをたっぷりかわいがってください。うしろから嬲られ犯されながらマゾっぽく口にするたびに、セリナの声がすすり泣くようなたまらない声に変わってゆく。「セリナお前はおれのもんだ、おれだけのもんだ」「やばいよ、超きもちいいよお」おれもまたとろけるような愉悦に酔いしれて口から涎を垂らしていた。セリナはうしろから犯されるのがたまらないらしかった。乳を揉みたて、尻をスパンキングしながら奥まで何度も何度も突きまくってやると、セリナは泣くような声をあげて尻を痙攣させながら昇りつめていった。おれとセリナは本能のおもむくまま明け方まで獣のように何度も交わった。最後には抱き合ってお互いの舌を吸いあいながらじっくりと交わっていた。おれを受け入れるどころか、自分からキスをもとめて「もうだめ、もう離れらんない」とまで口にしたセリナ。おれはセリナを本気で愛しはじめていた。少なくともその時はそう錯覚した。それがたとえ期限付きであり、いずれは消えるものだったとしても。おれとセリナはキスをくりかえしながら、いつのまにか気を失うように眠っていた。金曜の夜、クラブのダンスフロア。エントランスの階段から降りてくるセリナの姿が見える。長身のために遠くからでもすぐにわかる。今日のファッションはラメの入ったパープルのビキニにホットパンツにサンダル。小麦色の肌が映える、おれの大好きなスタイルだ。途中で男に声をかけられているようだがあっさりと無視するセリナを見て思わず笑いがこみあげてくる。その夜、セリナにはいくつか注文を出していた。まず避妊ピルを飲むこと、ノーブラで来ること、そしてあそこのヘアをきれいに永久脱毛すること、そしてセックスの前にはシャワーを浴びないことである。平日はダンスレッスンとキャバクラのバイトに出ているため会うことができない。次の週末は3連休だからすべて空けておくように言うと、セリナはしぶしぶ了承したのだった。ダンスフロアの隅に立っているおれの姿をみとめると、セリナは髪をかきあげながら近づいてきた。溜息まじりのあきれたような表情が、おれの劣情をよけいにそそりたてる。「やンッ…」大柄なセリナの腰を抱きよせてダンスフロアの隅の暗がりに引きずり込む。ホットパンツにつつまれたはちきれそうなヒップをひきよせ、すでに硬く勃起しているものを押しつけると、セリナは曲にあわせてゆっくりと腰をグラインドさせる。重いベースラインのリズムにあわせて憧れのセリナの美尻に股間をこすりたてられるのはたまらない愉悦だった。この女はおれのものだ、とその場で叫びたい気分だった。腰から太股を撫でまわすと、セリナは振り向いてなじるような視線を投げかけてくる。もうそれだけで射精しそうになるほど興奮してしまう。ひとしきり踊ったあと、人目につかない隅にあるソファにセリナを連れ込んだ。「あンちょっとだめ…」「ブラ、してきてないだろうな」「人がきちゃうよ…」肩を抱きよせ、ピチピチした素肌を撫でまわしながら、耳元で囁くうちにしだいにセリナの目が霞がかったように濡れてくるのがわかる。口では嫌がっていても、からだはしつこいセックスの味を思い出してしまうのだろう。「セリナのパイパンのあそこ、今夜はたっぷり舐めてあげるからね」耳元で囁くとセリナはゾクッと身を震わせ、甘えっぽくしなだれかかってくる。「ヘンタイ…」人目につかない暗がりの闇のなかでねっとりと舌をからませ、熱く見つめ合ったあと、またねっとりとお互いの舌を吸いあってゆく。今夜はセリナに目隠しをして、全身ローションマッサージでじっくりと狂わすつもりだ。小麦色の肢体がローションで光り、おれの愛撫に悩ましげに腰をくねらすさまが目に浮かぶ。長い夜が、はじまろうとしていた。 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