同愛4_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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同愛4

15-06-14 11:01

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「同愛」へ

やっぱし、おかしいんかなぁ。
昔から野球とかサッカーとか男の子がやりそうな遊びよりも、ままごとの方が好きやった。
やっぱし、おかしいんやろなぁ。

最近ではなんかキレーな服とかめちゃくちゃ着たいと思うようになってん。絶対、似合わへんのわかってんのに。
やっぱし、あかんよなぁ。
ウチは男やしなぁ。
男てわかってんねや。
十なん年も前から男やっててんから。
現に今も男やしな。
でもなぁ、キレーにはなりたいねんなぁ。
もし、キレーになったりなんかしたら、あの人も。
ウチの事、ちょっとは気にしてくれるかもしれへんしなぁ。

って、いや、ありえへんなそれは。
うん、ありえへん。
男がキレーになった所で所詮は男や。
てか、気持ち悪いやん。
ウチやったら吐くわ。

…あれ、なんや?
なんか、めっちゃ泣けてきたんですけど?

はぁ、なんでかなぁ。
今でも女の子が好きなんやけどなぁ。
それも、可愛い娘とかならむちゃくちゃ大好物なんやけどなぁ。

なのになぁ。
なんでやろなぁ。
なんで、気になるんやろ。
なんで、気にしてしまうんやろ。

やっぱ、好きなんかな…。
でも、別に可愛いとかキレーとかは、無いんやけどなぁあの人…。

不思議やなぁ。
ほんまに不思議や。

あー、そーいえば、あの人、ポニーテールとか好きそうやったなぁ。

…いや、だからといって、ちょっと髪を結ってみたりなんかはせぇへんで?
ほんまに、ちゃうんやけど。
ちゃうんやけどさ、ちょっと最近、髪の毛とかがうざったらしくなってたからな。
別に可愛く思われようとか、そういうんや無いで?
ただ、一ヶ所に髪の毛を集めた方が効率とか機能性とか、そんなんがいい感じになるかもしれへんからな。
うん、ほんまにそれだけや。
で、たまたま集める場所が後ろなだけで。

…服もそれらしく合わせた方がえぇんやろか?
どないしよ、あんま服とか持っとらんし。
コーディネートとかもよーわからんし。
そや、ボーイッシュな感じとかでどうやろか。
うん、そやそや、それや。
うん、えぇで、イケるで。
うん、いい感じや、上出来や。

これでどっからどー見ても、元気で、活発な、男の子や…。

なんでやっ!?
あかんやろ!?

男の子って、それあかんやん!?

あかん、もうなにがあかんのかすら、わからん。
やっぱし、ウチなんかが女の子みたいになろうなんて、おかしいんや。
やっぱし、ウチみたいなんかがなろうなんて…。

つづき「同愛4(弐)」へ


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