この話はつづきです。はじめから読まれる方は「不良がーるず」へ
カムバーク!
とか、思ってんのかね、この真っ白ケティちゃん人形。てか、GETしたら持って帰んなきゃ、可哀想じゃんケティちゃんが。
ま、そんな訳で志藤女史が持って帰らなかったケティちゃん人形を抱える僕ですが、どうですか?萌えますか?気持ち悪くないですか?大の男が30cm弱のぬいぐるみ持って佇む姿。
「あれぇ、京子わぁ?」
「え、しらなぁーい?」
「ケティちゃんのとこじゃない?あの子あれめっさ好きだし」
わぁーい、お仲間登場。彼女たちの区々な制服を見るに彼女たちはきっと長い付き合いだな?とか観察して見る僕。てゆーかぁ、京子ちゃん居ないよぉ!なんか、スッゴい胸クソ悪くなってそこの自動ドアから出てっちゃたぁ…などと言えるはずもなく。僕は彼女たちがケティちゃんキャッチャーの元へ来る前にスッと無言でゲーセンを後にした。
いや、別に百円の怨みとかじゃ無いよ?別に、ケティちゃん人形で五分五分とか思って無いと思うなぁ?
とにもかくにも、とりあえず、僕はゲーセンから出て雑踏とした大通りを歩き出す。夕方の時間帯だというのに辺りはもう暗くなっていた。いや、実際は店先の明かりや街灯の明かりで通りは明るい。明るいものの、いかせん、目の前の光景に心がどんより暗くなる。
いや、ホント偶然ってあるのね。てか、本当に偶然?先程から僕の目の前を歩くのは、後ろ姿に見覚えのある女性。さっき見たばかりだからね、この後ろ姿ね。えっ、てか、返せってこと?ケティちゃん人形を返せって言ってんの、これ?
そんな有りもしない強迫観念に僕は怯えながら、早足で彼女を追い抜こうとする。そして、すれ違った所で…
「…ぐすっ、うぅっ…ちくしょ…ちくしょう…」
聞こえちゃうんだよね。性能がいいね、ホント。てか、付き合わないのが基本なんだけど。不良グループと普通グループは。だから、無視して良いよね、これ?だって、僕は基本的に基本に忠実だしね。てか、不良怖いしね。基本、関わらないのが一番大事、これ重要。
…あれ、でも、基本的には泣いてる女の子に対してどーすんだ?
「ぐすっ…なに、あんた?」
「泣いてちゃダメだよぉ☆笑顔笑顔♪」
うん、基本的に僕って良い奴だし。とりあえず、ケティちゃん人形は返そう。で、慰めの方はケティちゃん担当って事で。
「僕っじゃねぇーや…私が居るから、あんな馬鹿男なんて気にしちゃ駄目だよぉ☆」
あれ、僕って意外といっ○く堂になれんじゃね?凄くね?
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