牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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15-07-09 08:48
僕は現在、信州の山間の小さな温泉旅館で、住み込みで働いています。 ここで経験を積みながら調理師などの資格を取って、将来的には独立することを目標に毎日を送っているのです。 うちの旅館は基本的に、シーズンオフには、オヤジさん夫婦と、地元のパートのおばさんたちが何人かいるだけなので、若い従業員の僕には裏方の雑用が山ほどまわってきます。 早朝から昼過ぎまでは息をつく間もなく仕事に追われ、それからようやく2時間程の休憩時間になります。 遅めの昼食を済ませた後、いつも僕はその休憩時間に、自分で掃除したばかりの浴場を独占し、ひとりで温泉に入ることにしています。 その時間帯は、まだお客様は浴場を利用できない規則になっているのです。 ・・・前置きが長くなりましたが、実はその温泉で、少し前に僕が体験したことを書かせてもらおうと思います。 誰も信じてもらえそうにないので、自分だけの秘密にしておくつもりだったのですが、偶然にもこの掲示板を見つけて、正直に告白しようという気になったのです。 あの日、僕はいつものように、休憩中に風呂へと向かいました。 うちの旅館には一つだけ露天風呂があって、普段そこはお客様には、時間帯毎に男湯と女湯を指定して利用して頂いています。 その露天風呂の入り口の扉に僕が近づくと、まだ入浴時間外だというのに、向こう側から声が聞こえてきました。
訝しく思いながらも、すでに裸の僕はタオル一枚をさげて洗い場に入りました。するとその先の露天風呂に、二人の若い女性客らしき影が見えたのです。 困ったなと思いましたが一応ルールなので、従業員として注意しなければと近づいていくと、僕に気づいた一人が「キャーッ!!」と凄い叫び声を上げました。 しかし、本当に驚いたのは、むしろこちらの方でした。 僕の目の前には、その叫び声を上げた女性と一緒に、テレビでいつも見ている人気アーティストの、あゆさんが温泉に浸かっていたのです。 こちらから見えているのは横顔だけでしたが、それが紛れもない本人だということは雰囲気ですぐに分かりました。 「ちょっと、何なんですか!今すぐ警察を呼びますよ!」 手前にいた女性は僕を睨みつけると、いきなり激しくタオルを投げつけてきました。 この女性が、あゆさんのスタッフの方だということはその後ですぐに分かったのですが、なるほど不審な男性ファンなどには、こうしたキツイ態度ではねつけるよう、事務所もしっかり指導をしているのでしょう。 僕はその迫力に押され、尻込みしながらも、 「あの、スミマセン、一応ここの従業員の者なんですが・・・」と、かろうじて弁明することができました。 すると女性の態度は一変して、 「えっ、そうなんですか。わー、ごめんなさい!」と、そのスタッフさんは急に後ろめたそうな素振りを見せました。 彼女たちも入浴時間外と知りながら、人目のない時にこっそりと温泉に忍び込んだつもりだったようです。 それにしても、まさかうちの旅館に、突然こんなスゴイ宿泊客が来るなんて・・・。スケジュールの変更か何かで、急遽、空いていた旅館に飛び込んできたに違いありません。 僕は思わず、 「事情もあるでしょうし、内緒にしておきますので、どうぞゆっくりしていって下さい」と言い、さすがにここにタオル一枚の裸で、男の従業員がいてはマズイだろうと、その場をすぐに立ち去ろうとしました。 ところが、事態は意外な方向に流れていったのです。 それまではこちらを無視するかのように、黙ってお湯に浸かっていたあゆさんが、思いもかけない言葉を発したのです。 テレビなどを通じて聞き覚えのある、まさにあのハスキーな声でした。 「でも、お兄さんも入ってくださいよぉ、せっかく来たんだし・・・。旅館のお仕事だって、忙しくて時間ないんじゃないすか・・・」 「えっ!いや、あのー・・・」 僕は戸惑って、タオルで前を隠したまま立ち竦んでしまいました。 ところがさらに、 「いいでしょ、せっかくなんだし・・・」と言って、あゆさんは一瞬こちらに視線を向けると、隣のスタッフさんにまで、 「ねぇ、このお兄さん遠慮してるから、中に入れてあげて」と声をかけたのです。 スタッフさんは困惑した様子でしたが、やはり、あゆさんの指示は絶対なのでしょうか、 「あの、本人がこう言ってるので、どうぞ入って下さい」と結局スタッフさんも僕を促してきました。 何とも言えない奇妙な場の空気になってしまい、この時は僕もホントに複雑な心境でした。 しかし気づいた時には、何故か僕は人気アーティストのあゆさんとそのスタッフの女性と、三人で混浴をしていました。 念のために言っておきますが、この地域の温泉は鉱泉の真っ白に濁ったお湯が特徴なので、その濁りで水面下の様子は全く見えません。 しかし、もともと5~6人用に過ぎないこの小さな露天風呂の、同じお湯の下に、あゆさんの裸体があることは確かな事実です。 その様子を思わず想像し、意識するまいとすればするほど、お湯に隠れたところでは、僕の男としての、肉体の一部が熱く反応してくるのが分かりました。やはり僕もまだ20代の独身の男ですから・・・。 同時に、これはマズイと内心かなり焦りました。 この状態でまさか彼女達の前に立ち上がることはできません。早く治まってくれと、僕は心のなかで必死に祈るような気持ちになっていました。 何しろこのままでは、僕の方から先に風呂を出るわけにもいかないのですから。 心ここにあらずの状態で、僕は彼女たちの方に視線を送ることもできずに固まっていました。 一番手前に僕、スタッフさん、あゆさんという順に、三人は横に並んで温泉に浸かり、しばらく沈黙のまま外の景色を眺めていました。 ちょうど天気の良い日で、晴れわたった空のもと、ときどき吹く風に山の新緑が揺れていました。 緊張と困惑で押し黙っている僕の様子を察したのか、不意にあゆさんが話しかけてきました。 「いいですよね、こういう田舎も・・・」 意外に大人びた、気遣いの感じられる言葉だったので僕は驚きました。 やはりテレビなどで仕事をしていても、見知らぬ大人と接する機会が多いのかもしれません。 「そ、そうですね。僕も東京から出てきたんですけど、田舎も結構いいと思います。・・・あの、やっぱりお仕事で来られたんですか?」 「うん、明日からまた撮影なんですよぉ」 あゆさんが話しかけてくれて、少しずつですが、会話が成り立つようになりました。 しかし、スタッフさんの方はまだ僕を警戒しているのか、あるいはタオルを投げつけた先程のことで気まずいのか、ただ黙って外を見ているだけです。 やがて、あゆさんがスタッフさんに何かを耳うちしました。 すると、 「スミマセン、私ちょっと用事思い出したんで、先に戻ります」と言って、彼女は急に、湯船から立ち上がりました。 僕の視界の隅で白い肌がさっと浮かび上がり、すぐに背後に消えていくのが分かりました。 僕は当然、あゆさんもすぐに一緒に出て行くのだろうと思ったのですが、意外にもスタッフさんの後ろ姿に、 「あゆはもう少しのんびりしていくんで、よろしく・・・」と声をかけると、彼女はそのまま何事もなかったかのように、お湯に浸かっています。 結果的に、僕はお風呂のなかであゆさんとツーショットになってしまいました。そのシチュエーションを思っただけで、僕の下半身がさらに熱く脈打つのが分かります。 実際、ちょっと思い切って手を伸ばせば、あゆんの裸体に直接触れられる距離にいました。 しかし言うまでもなく、彼女はうちの旅館のお客様であり、天下の人気アーティストです。従業員として身元も明らかな僕が、どんなに思い切っても、無茶な行動をとれるはずはありません。 すると突然、あゆさんが例の落ち着いたトーンで、思いがけない話をはじめました。 「あゆもホントはね、いつか今の仕事辞めたら、どこかこういう静かな田舎で、自分でペンションみたいなのをやれたらいいなぁって。密かな夢なんですよぉ。疲れたときとか、よくそんなこと考えながら、将来に向けて頑張ろうって、いつも仕事してるんだよねぇ・・・」 毎日スポットライトを浴び、すべて自分の夢を実現しているかに見えるあゆさんでも、自分と同じような夢を抱くことがあるというのです。 少なからず驚きながら、僕はこの時初めて、あゆさんの顔をしっかりと見ることができました。 しかも彼女の大きな目が、真っ直ぐに僕を見つめているではないですか。 ・・・うわぁ、ホントに可愛い。思わず息が詰まりそうになりました。 それからしばらく、あゆさんは旅館の仕事のことなどを僕にあれこれと尋ねてきました。僕自身、将来的な目標をもって続けている仕事なので、話題に事欠くことはなく、二人の話は意外に盛り上がりました。 ところが、その会話がようやく途切れたところで突然、 「暑くなっちゃった」とあゆさんが素早くお湯を出ると、小走りでその場を離れてしまったのです。 不意の出来事だったので、僕は何があったのかも分からず、あれ、部屋に戻っちゃうのかなと思って後ろを振り返りました。 すると、彼女はすぐ後ろの洗い場のスペースで、むこう向きに木の椅子に腰かけ、シャワーを流して髪を洗おうとしていたのです。 僕の視線など、まるで気にならないかのように・・・。 もちろん、こちらからは裸の後ろ姿がはっきりと見えています。 お湯から上がった直後の、あゆさんの小麦色の肌は、露天風呂の外からの日差しで輝いていました。 子供のように小柄な後ろ姿ですが、この位置から見える、背中からヒップにかけての曲線は意外に豊かな感じがしました。 時折、彼女の背中にシャンプーの飛沫が落ち、滑らかな肌を糸をひいて流れていきます。僕は固唾を呑んで、その光景に見惚れていました。 その直後に小さなアクシデントが起きました。 髪を洗い終えたところで、あゆさんが蛇口の捻り方を誤ったのか、シャワーのお湯が異常に激しい勢いで噴出したのです。 しかも、あらためて左右のどちらに捻り直しても、止まらなくなってしまったようでした。 「ねぇ、ちょっと何、これ?」 シャワーの水圧は、その間にますます猛烈なものになっていきます。 思わず彼女が手を離したことで、ホースが激しく床をのたうちまわり、騒々しい音を立てました。 「ねえ、これ、どうしたらいいのーっ!」 慌てた様子で、素っ裸のあゆさんが必至に叫んでいます。 とうとう僕もタオル一枚で前を隠して、風呂を飛び出しました。 結局、シャワーのお湯はすぐに止まりました。 定期的に整備していても蛇口の調子が悪くなることは、珍しいことではありません。 一件落着して、 「ホントにすみません、しっかりチェックしておきますんで」と僕が謝った途端に、すぐ横に座っていたあゆさんが突然ケラケラと笑いはじめました。 <続く> 続きを読む時に便利です→ お気に入りに追加 [体験告白][エッチ][露天風呂][芸能人]
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