狂女158_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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狂女158

15-07-16 08:47

この話はつづきです。はじめから読まれる方は「狂女」へ

同居している女四人との本当の関係で父さんにショックを与えた僕は世間知らずの怖い物無しという事もあって、翌日から気ままに振る舞うようになり、父さんとはほとんど口を利かなくなってしまった。

両親は一層冷えた仲になり、父さんと女たちとも何と無く気詰まりで、特に芳美は父さんを殊更避けるのだった。
両親が離婚するかどうかやはり気にはなったが、女たちを支配している限り、たとえ今の家から出ていく事になっても大丈夫だと思っていた。

五対一という数の差で父さんは自然に家の中で劣勢になり、夕飯の時でも暗い表情でテレビ画面を見ているのだが、それを無視して僕がソファで芳美や智子といちゃついていると険しい顔になる。
それでも、『俺の女を抱きたけりゃ十万寄越せ』とばかりに父親に横柄な態度を取っているのが気分良かった。
誇りある父親なら僕のような息子の言いなりにはならないだろうが、父さんの場合はおとなしくしているのだった。
あるいは女たちを狙っているのかもしれない。


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