田舎で暮らす母_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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田舎で暮らす母

15-08-25 08:21

昭和21年7月、僕は15歳でした。家は空襲で焼けてしまい、33歳になる母とバラックで暮らしていた。 太平洋戦争も終わり1年が過ぎようとしていたが、日本は、まだまだ戦争の爪痕が深く刻まれて、人々は生きるために、毎日が必死であった。家族は父と母、僕の3人暮らしで、父は戦地からまだ戻らず、母は、僕を食べさせるために、道路整備、闇市でのタバコ売りと、様々な仕事をしていたが、その無理がたたり身体を壊してしまった。
そうして母と僕は父の田舎の実家へお世話になることになったのです。父の実家は農家で僕の祖父と父の兄がコメや野菜などを作っていた。祖母はすでに他界して、叔父は40歳中頃になるがまだ独身であった。
実家からは、僕たち親子を田舎で暮らしたらいいという誘いを受けていたが、何故か母は、実家を避けているようで断り続けていたのです。そうして母が身体を壊してしまい、働くことができなくなったので 母は、僕のために父の実家でお世話になることを決断したのです。僕は、父の実家に行けば 美味しいものが毎日食べれるし 明日の心配をしなくてもいいと喜んでいたのです。実は 本当の母は僕が生まれてすぐに病気で亡くなってしまい今の母は僕が10歳の時に後妻としてきたのです


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