牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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16-03-08 06:56
社内恋愛や職場恋愛は手軽と言えば手軽。お相手候補がすぐ近くにいるしな。 うちの会社もそれなりに盛んで、今の直属の上司も奥さんが元同僚だったりする。 その一方、周りからはどうしても「公私峻別できてない」と見られがち。 それに、うまくゴールインすりゃ問題ないが、そうじゃないと面倒だ。 修羅場の末に破局して、できれば顔を合わせたくない元カノや元彼でも、同僚、先輩&後輩、上司&部下として付き合っていかなきゃならないしな。 本人は納得してても、職場で「あいつとあの子は昔…」なんて言われたり。 そのせいか、なるべく周囲にバレないようコソコソ恋愛する奴らも多いが、小さな社会だから隠し通すのも難しいんだよな。 ** ** ** という俺は30代半ばの中間管理職。貴族でもないが独身生活を謳歌してる。 若手のころ、後輩の女の子と3年ほど付き合ってた。とりあえず「ユキ」と呼ぶ。 なかなかの美人で、良く言えばおしとやかで清楚だが、悪く言えば地味で華がない。 某公共放送でニュースでも読んでそうな雰囲気の子だった。 新人で配属されたユキが何を勘違いしたか、たまたま指導係だった俺にベタ惚れ。 俺、面倒は嫌だから社内の女に手を出さない主義だったんだが、今どきの厨房でも退くような一途で愚直なアプローチに陥落してしまった。
で、付き合い始めたはいいが、困ったことにユキは処女だった。 その昔、デカチンと技量不足のせいで相手に痛い思いをさせたトラウマがあって、処女は遠慮してたんだが、その時ばかりは仕方ないんでいただいたよ。 結果、貫通式は無事成功。それを機に2人ともハマってしまった。 脱がせて分かったんだが、ユキは中肉なのに巨乳&ムッチリという俺好みの体型。 しかもアソコの具合が俺のナニにぴったりで、毎回我慢するのが大変だった。 ユキはユキで、中イキを覚えてからは完全に「愛欲の虜」状態。 初体験が遅かった分、のみ込みが早いのか鬱積した性欲が爆発したのか、貫通式を終えた翌月には騎乗位で見事に腰を振るようになってたわ。 程なく2人で少し大きな部屋を借りて同棲生活に突入。 新婚さんでもここまでするか、というくらいハメまくった。もう完全に猿。 アナルも完全挿入できるまで開発したし、縛ったりいろんな道具を使ったり。 2人とも相手がヨガると燃え上がるタイプだから、互いに高め合って、まさに底なし、快楽の蟻地獄ってやつだ。当の本人にすりゃ天国だったけど。 歴代の彼女やセフレは、ある程度慣れると飽きるというか落ち着くんだが、 ユキとは相性が抜群だったんだろう。同棲期間中、ずっと濃厚な性生活が続いた。 あの時期に一生分の精子を出し尽くした気分だわ。 職場には一応、秘密にしてたが、こういう話は漏れるのが早い。 近所で買い物してるのを同僚だかに目撃されたのがきっかけだったと思うが、2人が同棲してるという情報は、あっという間に広がった。 まあ、知られて困ることもないんだが、男性社員からかなりやっかまれたな。 ユキと別れたのは、同棲を始めて3年くらいしてから。 彼女はもともと結婚願望や母親願望が強かったんだが、俺は真逆。 自分が誰かと結婚生活送って父親になるなんて想像もできないタイプだ。 事実婚状態だったとはいえ、そんな人生観の違いが別れた最大の理由だった。 もちろん揉めた。ユキは俺にベタベタだったし、俺だって彼女に気持ちはあった。 ただ俺の場合、どうしても彼女との関係じゃ肉体的・性的な快楽が先に立つ。 言い方は悪いけど「愛おしいセフレ」という感覚。 ユキは身持ちが堅かったが、仮に彼女が浮気しても俺は意外と平気だったと思う。 そして、そんないい加減な気持ちで彼女の将来を縛る自分が嫌だった。 別れた直接のきっかけは、俺が社内選考をパスして海外駐在が決まったこと。 現地法人に勤めながらMBAを取得する制度で、帰国したら幹部候補になれる。 別に出世に賭けるような性格じゃなかったが、まあチャンスではあった。 別れを切り出したらむちゃくちゃ泣かれたが、最後はユキも折れた。 彼女の側も、俺といたところで将来が見えないと、何となく感じてたらしい。 既に2人の関係は社内じゃ公然の秘密で、結婚も秒読みと思われてた。 何も言わなくても「当然ユキちゃんも連れてくよね」という雰囲気だったしな。 破局を知ったユキの親友の女子社員から「人でなし」呼ばわりされたが、 ユキが「彼は悪くない」と言って回ってくれた。まあ格好の悪いこった。 海外赴任後、ユキとは努めて連絡を取らないようにした。 電話やメールは彼女にとって残酷な気もしたし、何より勇気がなかった。 ユキが鬱状態になって会社を一時休職し、本社の同僚から電話で 「おまえのせいだろ」となじられた時はさすがにこたえたが、だからといって俺に何ができたわけでもないしな。 社内報の慶弔欄でユキの結婚を知ったのは赴任から1年半後。 相手も社員だが、知らない名前だった。彼女の退職を知ったのは、さらに半年後。 退職は出産が契機と本社の同僚から聞いて、正直ホッとした。 ** ** ** 長々と申し訳なかったけど、ここまでが前振り。 これだけなら栗の香漂う甘い記憶だが、それだけじゃ済まなかったんだよな。 今年、海外赴任を終えて元の部署に管理職として復帰したんだが、任されたチームの部下に「山田」という30過ぎの男がいた。 俺とは初対面。俺の海外赴任と入れ違いに途中入社したそうだ。 色白&小柄でぽっちゃり体型。おとなしいというかあまり愛想は良くなくて、仕事はボチボチだったが、まじめな男だった。 帰国からしばらくして、会社近くの居酒屋で俺の歓迎会が開かれた時のこと。 堅苦しい挨拶の時間帯が過ぎ、酒も回って場も砕けた雰囲気になって、馴染みの面々と土産話をしてたら、俺の近くにいた山田に若手が声を掛けた。 「山田さん、美人の奥さんと仲良くやってます?」 「ん? ああ、仲良いよ」 無愛想な山田が、珍しくにやけた顔で答える。俺は何の気なしに聞いてみた。 「へえ、山田君の奥さんて美人なんだ?」 「主任、知らないんですか? 昔うちの部にいた○○さんて人で…」 山田に代わって若手が答える。ユキの姓だった。今は旧姓ってことか。 そういや社内報で見たユキの結婚相手の名前が「山田」だったような気もする。 教えてくれた若手は俺の海外赴任後の入社で、一連の経緯を知らないらしい。 周りにいた中堅以上の連中の表情がこわばるのが分かった。山田が俺を向く。 「そうか、主任はうちの嫁をご存知なんですね」 「ああ、○○なら新人の時に俺が指導係をやった。元気にしてる?」 「ええ、そりゃあもう…」 そこまで話した時、俺の同期が強引に割り込んで話題を変えてしまった。 気を使ったつもりらしい。俺の方は、まあ捨てた側だし胸が痛まないわけじゃないが、自分の中じゃ整理できてるつもり。周囲の余計な気遣いがむしろ不快だったわ。 さらに酒が進み中締めも近づいた時間帯、山田と例の若手の会話が聞こえてきた。 「ねえねえ山田さん、奥さんと夜の方ってどうなんですか?」 「ん?んん…今は減ったけど、子供が生まれる前は週2~3回は頑張ったなぁ」 「うひょ~~っ! 奥さんてアノ時、どんな声出すんですか?」 「いや、奥ゆかしいっつうかな、自分からほとんど何もしないし声も出さんわ」 耳を疑った。職場での清楚さと裏腹に、ベッドじゃエロ全開で喘ぎまくるユキがマグロ状態だなんてちょっと信じがたい。まさか別人だったりして? 「えぇ? もしかして結婚まで処女だったとか?」 「それは知らんけどさぁ、まあ未開発だったのは確かだなぁ」 「てことは山田さんが開発したんですか? うわ~、超うらやましい~」 「まあ、そんなもんだ。ははは」 ここで別の中堅が「1次会でする話題じゃねえだろ」と余計な口を出し、話を止めた。 山田は酒に弱いらしく、日本酒1合で真っ赤になってロレツも怪しかったな。 日ごろは物静かな男だが、酒が入るとお喋りが止まらなくなるタイプのようだ。 最初は俺とユキの過去を知った上でのあて付けかと思ったが、話の内容を聞く限りそうでもなさそう。ユキの柔らかい体を少し思い出したが、終わった話だと自分に言い聞かせ、俺は黙って酒を飲んだ。 翌日、山田は宴会で自分が何を言ったか覚えてないらしかった。 俺もほじくり返して聞くつもりはないんで、普通に接した。これが社会人。 それから1カ月くらい後、職場で山田が声をかけてきた。 「今度の定例会、うちの部が幹事なんですけど、主任も来ていただけますか?」 「定例会? あれって管理職抜きでやるんだろ?」 「そうですけど、主任を呼んでくれって声が多くて。特別ゲストってことで…」 定例会ってのは、本社の同じフロアにある幾つかの部署の若手が月1回くらい有志で集まる飲み会。管理職の目を気にせず気楽な話ができるし、俺も海外赴任前はユキと一緒によく顔を出してた。 部署内の新人の女の子も「来てくださーい♪」なんて言ってくるもんだから、俺も調子に乗ってお邪魔することにした。これが間違いだったんだよな。 定例会当日、俺は会議があったんで、1時間ほど遅れて会場の居酒屋に到着。 「は~い皆さん、スペシャルゲストの××主任の到着で~っす!」 ハイテンションの山田の声が迎えてくれた。やはり酔うと人格が変わるらしい。 次の瞬間、店の半分くらいが凍り付くのが分かった。 参加者の中にユキがいた。 長かった黒髪をショートにしてうっすら茶色に染めてたが、間違いなく彼女だ。 勘のいい読者の皆さんなら…ってやつだが、あいにくこれは完全に想定外。 自分の中で決着をつけてたとはいえ、心の準備する間もなく目の前に現れたら、やっぱ動揺するぞ。何とか笑顔を保ったつもりだが、たぶん引きつってたはず。 定例会は部署主催の歓送迎会や忘年会と違って「有志の私的会合」だから、転職した元社員もたまに顔を出す。特に「寿」で退社した女性陣にとっては、昔の同僚と親交を暖める場でもあった…と、今さら思い出しても手遅れだよな。 「や…やあ、元気そうだね」 「ど…どうも、ご無沙汰してます」 互いに軽く会釈。これ以上ぎごちない会話もないだろうな。 ユキも元彼が来るとは知らされてなかったらしく、俺以上に動揺してる様子。 やっぱり山田は知ってて嫌がらせしてるのか? でも、奥さんに嫌な思いさせてまでって、何か俺、奴に恨み買うことでもしたか? 事情を知る1期下の後輩が、強引にユキから離れた自分の隣へ俺を座らせた。 可愛がってた後輩だが、慌てた様子で俺に耳打ちする。 「すんません。先輩が呼ばれてるなんて知りませんでした」 「なあ、山田の奴、知っててやってんのか?」 「いえ、知らないはずです…」 居酒屋は何とか変な雰囲気にすまいとあたふたする奴もいれば、ニヤニヤしながら成り行きを見守る奴、何も知らず無邪気に騒ぐ若い奴もいる。 山田はといえば無邪気に騒いでた。やっぱり知らずに俺を呼んだのか。 何とか自分を落ち着かせ、違う部署の旧知の連中と飲み始めたが、どいつも露骨にユキの話題を避けてるのが分かって居心地が悪い。 飲んでる途中、何かの弾みでユキの方向を見たら視線が合ってしまった。 悲しそうな目で俺を見てる。恨みがこもってるように見えなくもない。 ここでウインクするか、笑顔で手でも振れば立派なプレーボーイなんだろうが、俺もそこまで熟成された人間じゃないしな。 正直、あれほどマズい酒もなかった。 店内禁煙だったんで途中、店の外に出て脇の路地でタバコを一服。 不愉快なのは確かだが、心の中じゃどこか浮かれてるというか喜んでる部分もあって、そんな自分にまたイライラする。これが嫌がらせなら大成功だわな。 …なんて思ってたら店の入り口が開き、ユキが出てきた。 店に入った時ほどじゃないが、やっぱり衝撃が大きいわ。 近くで見たユキは、昔よりほんの少し肉が付いた気もする。 「えっと…帰るんだ?」 「あ…はい、子供を…そのお…主人の実家に預けてあるんで」 「そ、そっか。幾つ?」 「あ…はい、もうすぐ4歳に…」 この間の抜けた会話が、職場じゃ「クール」と言われる幹部候補の実態なんよね。 なんでこんなにしどろもどろなんだと、話しながら自分に腹が立ってくる。 「今日は…ごめん。ユキが来るとは知らなかったんだ」 「いえ、私も…全然聞いてなかったから…」 短い沈黙。張りつめた雰囲気に耐えられず、ここで店に戻ろうと決めた。 「元気そうで…幸せそうで…よかった」 引きつった笑顔で何とか搾り出した。俺を見つめるユキの瞳がウルウルし始める。 やばい…と思ったが手遅れ。黒目がちな瞳からブワッと涙が噴き出す。 次の瞬間、ものすごい勢いでユキが俺に抱きつき、胸に顔を埋めてきた。 通りから引っ込んだ路地とはいえ、すぐそこを酔っ払いが何人も歩いてる。 ここで女を突き放すほど非道じゃないが、かといってこれは実にマズい展開だ。 とりあえず軽く抱き締め、俺の胸でオイオイ泣くユキの頭を軽く撫でた。 「私…ウウッ…××さんのこと…ヒック…忘れたこと…うううわぁぁ~~ん…」 下の名前で呼ばれたのは久しぶりだった。 定例会の参加者が店から出てこないだろうな、と馬鹿なことを気にしながら、とにかくユキが落ち着くのを待って、頭を撫でながら顔を覗き込む。 「あのさ、俺、今日は特別ゲストだからさ…」 「………」 「定例会にはもう来る気ないから、ユキはこれからも安心して顔出しな」 改めて書いてみると、完全にピントのずれた慰め言葉だよな。 ユキはまだ鼻をすすりながら涙を流してた。 <続く> 続きを読む時に便利です→ お気に入りに追加 [体験告白][エッチ][社内恋愛][処女][調教][生挿入][連続絶頂][中出し][セックス][同棲]
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