蝶 6_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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蝶 6

16-06-14 04:11

そこは1DKのこじんまりとしたアパートだっ
た。
「どうしたの?そんな所に突っ立ってないで早
く入りなよ。狭いとこだけどさ」
屈託のない笑顔で手招きする夏菜と対照的に、
敦子はまだそわそわと不安そうに浮かない顔を
浮かべる。
まるで狼の巣に考えもなしに入り込む子羊のよ
うな心境だった。
実際、何故自分がこの場にいるのかも敦子には
曖昧だった。
(こんな所まで来てしまったけれども、彼女に
会って私は何をしたいのだろう?)
「お邪魔します」
部屋は乙女チックに飾られていて、いかにも女
の子らしく整理整頓されていた。
「へえ~、意外。可愛らしい部屋ね」
敦子は部屋の隅々を見渡しながら絨毯の上に腰
掛けた。
「意外はないでしょ、意外は。これでも22の
娘なんだからね」
(そうか、22才なんだ。まだ学生でも通る年
よね。そんな子がどうしてあんな深い裏社会の
事を知っていたのかしら?)
「ねえ、水野さん、あの情報はどうやって手に
入れたの。あなたみたいな若い子が掴める情報
にしては危険すぎる。もし私でよければ協力出
来ることがあるかもしれない。ずっとその事が
引っかかっていたの。他言はしないから何でも
私に言ってみて」
敦子は思わず夏菜の肩を両手で掴み食い入るよ
うに訊いた。
敦子の必死の形相に一瞬戸惑いの表情を浮かべ
た夏菜だが、すぐに目尻を下げ少し微笑むよう
に口を開いた。
「嘘つき」
そのまま迫りくる唇に口を塞がれたかと思うと
勢いのまま抱き付かれる様にして床に押し倒さ
れていた。
「んんん~、何するの!そんなつもりで来たん
じゃない。第一嘘つきってどういうことよ?」
同じ女性、体格もほぼ同じ、敦子の体術、日頃
の鍛錬から突如の暴漢からの護身は困難ではな
いはずだった。
刑事たるもの、特に女性は咄嗟の対応が出来る
ように訓練されている。
だがこの時は防衛本能が反応しなかった。
「それが嘘つきだって言ってるの。おねえさ
ん、私のドラムに欲情してたでしょ?」
「!?・・・」
弱い耳を舌で穿られる。
「はうっ」
服の上から乳首を摘まれた。
「うう~っ」
悔しいが体は早くも敏感に反応してしまう。
「だって私、イってたもん。何度も。太鼓叩き
ながらおねえさんを何度も犯してたもん。物欲
しそうなおねえさんの顔でイっちゃってた。あ
んなSEX、私も初めて」
「ダメよ。イケナイわ~。一度きりって言った
のに~。はああ~、もう、あなたこそ本物の悪
党だわ。あああ~」
これを合図に二人は急いいるようにお互いの服
を脱がせ始めた。
「ごめんね、おねえさん。私きっとこうなると
思ってた。ずっと待ってたのよ。おねえさんが
私を求めてきてくれるのを」
「おねえさんなんて呼ばないで。敦子って呼ん
で。私もなっちゃんって呼んでいい?」
「いいよ」
「・・・バカな女って思ってるでしょ?三十路
の結婚間近の女がこんな若い子にまるで初恋み
たいにうつつを抜かせて」
「全然。嬉しい。敦子の初めての女が私で」
全裸になった二人は抱き合って舌を絡ませなが
ら熱いキスをした。
時計は既に2時を回っていた。


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