一
西川佳子は、鈴木良明と京都南禅寺近くのラブホテルへ来た。部屋に入るとドアをロックしてから、まず部屋の中を見渡し、手に持っていたヴィトンのハンドバッグをソファに置くと、ベージュのスーツのジャケットを脱ぎ、綿のタンクトップだけになると、お茶を入れる仕度を始めた。
佳子は、左腕にオメガのレディース・シーマスターを嵌めていた。
良明は、夏物のスーツのジャケットを脱ぎ、ネクタイを外した。
室内は、エアコンがすでに入っていて、気持ちよかった。
寝室には、天井の中央にシャンデリアがつるしてあり、壁紙が、ショッキングピンクであるので、エロチックな雰囲気を醸し出している。
良明は、佳子が、入れてくれたお茶をすすりながら、
「こういうところに来るのも、四週間ぶりだね。」と言うと、
「この間、行ったところとよく似ているわ。」と佳子は、言った。
「なかなか、時間が、作れなくて、悪かったなあ。決算末で、忙しくてなあ。」
九月に入って、ある特約店の女性からも良明宛に何度も電話が入り、佳子としては気が気でなかったのである。
「何度もメールを送ったのに、時間が無いという答えばかりで、ほかに好きな女でもできたのかと心配になったわ。」と突っ込まれた。
良明は、三十四歳の独身で京都市内のある地元中堅機械メーカーの営業課長であり、佳子とは、上司と部下の関係で、年は十歳離れている。良明は、三ヶ月前、前任の四十五歳の課長が、交通事故で亡くなった事により、同期の中では一番に課長に昇進した。営業課長就任の祝賀会が開かれたその夜から、二人の肉体関係が始まった。佳子は、京都府下の丹後の生まれで、二流の光悦大学に入学して以来、親元を離れて京都市内で一人暮らしであった。
良明は、
「スカート脱げ。」と佳子に言うと、
佳子は、
「どうして。」と言いながら、お茶を一口飲んで、立ち上がって、ベージュのタイト・ミニスカートのスナップに手を掛け、ジッパーを下ろしてスカートを脱いだ。
佳子は、黒の網タイツとシースルーのパンティだけのスレンダーな下半身を露にしてソファに座りなおした。良明は、パンティを透して、ヴィーナスの丘の陰毛を見逃さずに見ていた。
良明は、佳子がスカートを脱いだ後、イブ・サン・ローランのパピュームの香りが強くなったのを感じたので、下の方にも香水をつけてきたのだなと思った。
「佳子、下の方にも香水を付けてきたのか。」と言うと
「よう、そんなことわかるのね。」とはにかんだような顔をしたが、良明が、意識していることを喜んだ。
「よっぽど、エッチしたかったんやなあ。」と突っ込んだ。
「そんなことない。私、お風呂に入ろうかしら。」と言うので、
「せっかくのイブ・サン・ローランの香りが、もったいないやないか。」と言うと、頬を染めて、
「ほんまにやらしい人やなあ。」と言って、唇をとがらせた。
「男日照りで、毎日オナってたんとちゃうか。」と言うと、
「そんなことしてません。」と言う。
「そう言うて、おそそじゅくじゅくやったりしてなあ。」
「知らない。」と言ってすねた。
良明は、お茶も飲み干したので、
「立って、こっちへこいよ。」と佳子を誘い、立って抱き合い唇を合わせながら、黒の網タイツ越しにパンティの上から、おそそに手を入れると、やっぱり、中心部は湿っているのを確かめ、タンクトップ越しにストラップレスのブラジャーの上から、乳房を揉んだ。首からうなじにかけて唇を移し、キスすると背中に電流が走ったようにすくみ、のけぞった。耳たぶを軽く噛んでやると、
「イヤーン。」と喘いだ。
良明は、佳子をベッドの上に押し倒して、右手を網タイツとパンティの中へ潜り込ませ、直接、濡れている陰部に右手全体を入れて、「おそそが、したいと言うて、涙を流してるで。」と言うと、佳子が、
「止めて。」と言うので、
「止めてええのか。」と言って、首筋にキスを浴びせながら、べとべとの陰部全体を右手で、揉んでやると、
「止めないで。」と言って、仰け反った。
良明は、右手を佳子のヒップの方へ、回し、網タイツとパンティを下げようとすると、佳子は、脱がされ易くする為、腰を思いっきり浮かせた。良明は、左足だけ、脱がせ、右足に網タイツとパンティが、引っかかったままにして、タンクトップとBカップのストラップレス・ブラを、強引に押し上げ、小ぶりのお椀型の乳房を剥き出した。そして、右手で、佳子の左乳房を揉み、人差し指で乳首をこね回した。
佳子は、
「あはーん。」と背中を仰け反らせて、大きな喘ぎ声を上げた。
良明は、左手を佳子の背中に回してブラジャーのフロント・ホックを外し、タンクトップを上げて、脱がせてしまった。
良明は、佳子に覆い被さると、ベーゼを重ね、脇から乳房を揉み続け、つま先で佳子の足首もなぜるように愛撫した。
佳子は、堪らなくなり、腰をもぞもぞと波打たせ、
「貴方も、脱いでくれないの。」と、言った。
「お前が、脱がせば、ええやないか。」と良明が、言うと、
佳子は、起き上がり、良明のワイシャツ、スラックス,パンツとビジネス・ソックスを脱がせ、良明を裸にした。
全てを脱がされた良明は、再度、佳子の首筋や肩にキスを浴びせながら、またもや、左の乳房を右手で揉み、人差し指で乳首を転がした。
佳子のもだえが激しくなり、下半身をもぞもぞしだしたので甘酸っぱい愛液の香りとイブ・サン・ローランの香りが、下の方から、立ち上ってくるのを感じ、また、佳子が、背中をのけぞらせたので、右の乳首を強く吸ってやると、
「はーん。」とよがった。
上から右足で股間を割って入り、ヴィーナスの丘を右の腰で固定すると、下半身の動きが益々、激しくなった。
再度、右の腰をはずし、ヴィーナスの丘から、お姫へ右手を入れると愛液が溢れ出ていて一段と喘ぎが激しくなった。
佳子に背中を向けさせ、うなじから、脊椎、肩甲骨あたりにキスを浴びせ、右手で、後ろから濡れそぼっている蟻の門渡りや肛門周辺を右手で愛撫した。
佳子が尻を突き出すような体勢にしてクリトリスから肛門周辺までまさぐりやすくなったので、良明は愛撫を下半身の方にシフトし、尻たぶを割って、膣口周辺を指で弄りまくった。もう、お姫様は、大洪水の状態であり、膣口に右の人差し指がするすると入っていったので中指も加え女芯の内部を味わっていると、しばらくして佳子が、
「ねえー。」と耐え切れないよう様子で催促してきた。二本の指を抜いて、お露の香りを嗅いで見ると愛液の甘酸っぱい香りとイブ・サン・ローランの香りが溶け合っていた。
「今日のお露は、ほんまにええ香りや。」と言って、佳子の顔に近づけると、
「いやーん。」と言って、ヘッド・テーブルに置いてあるティッシュ・ボックスから二、三枚ティッシュを抜き取り、指についた愛液をきれいに拭き取ってしまった。
良明は、「ちょっと、ちょっと。」と言って、佳子を、仰向けに寝かせ、右足に残った網タイツとパンティを脱がせて、布団に潜り込み、佳子の股間に割って入って両下肢をM字型に開かせ、おそそにうずくまって毛を掻き分けてべちょべちょになっている内陰唇をめくり上げると、クリトリスを包皮から剥き出して愛液をまぶした舌でゆっくりと舐めた後、蟻の門渡りの辺りから、外陰唇を外からクリトリス近くまで何度となく左右から舐め上げた。
菊の御門もぬかるみ状態であったので、指で菊の御門も刺激してやると、佳子はもどかしげに腰をゆすりたおした。
陰部周辺は、熱気と発情した牝の愛液、イブ・サン・ローランの香りが、混ざり合って噎せかえった。冴子が、喘いでいる声が聞こえてくる。
しばらく、調子に乗ってクリトリス周辺をねぶり続けていると、
「もうー、だめっ。」と喘ぎ声が聞こえたので、少ししてから、
「何が、だめ。」と聞くと、佳子は、真っ赤な顔をして
「ねえっー、してえ。」とねだってきたので、
「何をしてほしいんだ。」と聞くと、
「入れてえっ。」と言うので、
「何を?」とまた、聞くと
「貴方の、おちんちん、入れてえっ。」とすねたように言った。
佳子を右向きにして背後にまわり、尻を突き出すような格好にして、硬直した一物に、淫水を塗りつけるようにおそその周辺をこすってやると背中が弓なりにのけぞって、尻を突き出してきたので、鴨の首の部分だけをはめてやった。鴨の入れ首である。
佳子は、
「うーん。」とうめき、右手を後ろに回し、良明の腰をさすりだした。
良明が、
「つらいのか、やめようか。」と聞くと、
「いやーん、意地悪!!」といじけた。
良明は少し下にもぐりこみ、右手で右の乳房を愛撫しながら、女芯に深く入る体勢を取り、鴨の首を三回深く突き入れたところ、また背中がのけぞり、首筋が赤くなったので、軽くいったのが読み取れた。一深二浅で、ゆっくりと動き、様子を見ていると、
「もうっー」と言って、催促するので、正上位に体勢を変え、ふくろはぎを持ち上げ、硬直した一物をゆっくりと一番奥まで突き入れると、佳子は顔を紅潮させて首を振った。
様子を見て、上下左右から、一深二浅で突き入れることを続けると喘ぎと壷の伸縮が高まってきたので、膝の裏側を持ち、太腿を胸の横に押し付け、観音様を大きくご開帳にしておいて一番奥まで突っ込んだところ、女芯の痙攣が激しくなり,佳子は、
「ああんー。」と言って、オルガズムスに達した。
伸縮がおさまってきたので、良明は、砲身を抜き、仰向けになって寝ていたら、しばらくして、佳子が起き上がり、「気持ちよかった。」と言いつつ、上から騎って来て、右手で良明のちんぽを自ら女芯に導き、体の中に埋めていった。
「今度は、私がしてあげる。」と言って、前屈みになって、前後運動を始めた。
「なかなかの名器だねえ。」と言うと、
「あなたが、こんな体にしたんやないの。」と言い返す。
「悪かったかなあ。」といって、両方の乳首を指で転がすと、
「貴方が、喜んでくれるから、体が自然と憶えたよ。」と満足な答えが帰ってきた。
はたと気付くと、女芯から、愛液が溢れ出てきて、接合部周辺がびちょびちょになってきているのがわかる。
「上から乗るのって、ええのんか。」と聞くと
「上からも、ええもん。」と言った。
「今日は、お汁が多いんとちゃうか。」と言うと、
「さあー、なんでか知りません。あーん」と喘ぎ声を上げた。
しばらくして
「おっぱい、揉んで。」と言うので、両手で両方の乳房を軽く揉んでやると、
「もっときつく。」と自ら手をもってきて胸の脇に導き、強く揉めというので、まず、右乳をグニュとつかんでやると、
「左もー。」と喘いだ。その間も、膣をリズミカルに収縮させているのであった。
「じゃあ、左も。」と言って、脇から、ぎゅっと掴むと、佳子は、反射的に体を思い切り沈めて
「うっー。」と喉の奥から、搾り出すような声を発して後ろにのけぞってしばらく動かない。
体を思い切り沈めた瞬間、亀の頭が、G・スポットに命中して、佳子は、再度、アクメを迎えた。
良明は、佳子の収縮の感触が、たまらなかった。
しばらくして、上体を前に戻してきたので、
「いったんとちゃうか?」と聞くと、
「私ばっかり、いかして、やだーっ。」と言いながら、また、膣の収縮を開始した。
「敏感で、可愛いおっぱいだな。」と言うと、
「そんなに小さい、私のおっぱい。」と言って膨れっ面をした。
「小さいけど、可愛いこのお乳、だれのもんや。」と聞くと、
「貴方のものよ。」と可愛らしい答えがかえってきた。
「わいのもんやったら、好きにしてええんやなあ。」といって、右の乳房を強く握ると、
「好きにしてください。」としおらしい答えが返ってきた。
「ほんなら、好きにしたるさかい、何でも言うこと聞けよ。」と言って、左の乳房を今まで以上に強く掴んだ。
そのとたん、「あっー、また、いきそう。」と言ったので、反射的に乳房から、手を離した。
「いやーん、意地悪!!」と、じれた。
「ほんまに、乳を握られるのが好きなんやなあ。」と言うと、
「だって、強く握られるのん、気持ちいいもの。」と恥ずかしそうに言う。
良明が、
「そんなら、そろそろスキンつけてよ。」と言って、仰向きに寝ると、
佳子は、ソファへ行き、後ろを向いて左腕に嵌めている『オメガのレディース・シーマスター』を外してハンドバッグへ入れると、マイルーラのパッケージから、一枚取り出すと小さく折りたたんで股を開き、マイルーラを女芯の奥へ入れた。
佳子が、ベッドへ戻ってきて、
「後ろから、やって。」と言うので、
「ご要望にお応えして、『うしろ櫓』でやるか。」と言うと、
「バックのこと、そない言うのー。」と聞き返してきた。
うつ伏せにして尻を突き出す体勢を取らせ、濡れた菊の御門の下にきれいなピンク色の観音様が見えたので、亀の頭だけ入れ、回していると、尻を突き返すと同時に女芯を締め付けてきた。
あまりじらすと、逆効果になるので、最初、一深二浅で攻め始め、しばらくして二深一浅に変えた。背中のそり具合が、きつくなって女芯の伸縮も激しくなってきて、クライマックスの準備も出来た。両手を腰骨に持ち替え、勢いに任せ、佳子の腰骨を引きつつ、女壷を突きまくった。
佳子は、首周りを真っ赤に染めて背中を極端にそり、喉の奥から、
「ううっー。」と唸ると同時に佳子は反射的に女芯を痙攣させてクライマックスを迎えた。だが、良明は、クライマックスを迎えることは無かった。
良明は、
「佳子、そろそろ止めにしないか。」
「どうして、私が嫌いになったの。」
「嫌いではない。最初に一度だけと言う約束だっただろう。社内でこういう関係は良くないと常々考えている。他にも女が居るし、ばれたら、俺は会社を辞めなければならないし、これと言って取り柄の無い俺は路頭に迷うことになる。」
「会社の人にばれたら、結婚すればいいでしょう。その時はその時よ。貴方、課長なんだから。」
二
良明と佳子は、今日、四週間ぶりのデートであったので、食い気より、色気優先で、三条河原町で落ち合って、すぐ、タクシーで南禅寺近くまで来たのであった。
西川佳子は、入社以来、係長時代の良明に大人の男性としての魅力を感じ、恋心を抱いていた。三ヶ月前、部内で行われた良明の課長就任祝賀会は、深夜を回り、三次会まで進んだ。佳子は、一人住まいでもあったので、紅一点で最後まで残った。良明と佳子は、帰る方向が、同じということで、良明から、送って帰ることとなったのである。他のメンバーと反対の歩道で、タクシーを待つことになり、他のメンバーは、乗合でタクシーを捕まえ、帰宅してしまった。
佳子は、歩道で二人だけになったところで、良明に自分の心の内に募った思いを打ち明けた。
「思い切って、言います。私、入社以来、鈴木課長が、好きでした。思いは、募るばかりで、夜も眠れない時もあるくらいです。私が、嫌いですか。」と、其処まで言うと、良明に抱きついた。通過して行く実車のタクシー・ドライバーが、二人を見て行く。
良明は、部下としての佳子を評価していたが、恋愛の対象の女としては見てはいなかった。思いを打ち明けられ、抱きつかれるとは夢にも思わなかった。
「急に抱きついて、びっくりするじゃないか。俺は、他にも女がいる。」と佳子を諌めた。
ところが、佳子は、本気だった。
「私、冗談でこんなこと出来る女ではありません。課長の事を思うと、居ても立っても居られなくなるのです。お願いです。私の気持ちを分かってください。」
そうまで言われて、良明も、佳子からの告白を聞いて真剣な佳子の面持ちを見ると、衝動的に佳子の唇を奪いにいった。佳子は、良明に合わせるように唇を開き、ベーゼを交わした。
その夜、南禅寺近くのラブホテルで二人は関係を結んだのであった。
その日以来、二週間に一度の割合で逢瀬を重ねたのであったが、先月は決算末でもあり、ノルマ達成に追われた良明は、この一月佳子と会う時間が取れなかったのである。
また、良明には、取引先である特約店の窓口の吉川佳子と言う三十四歳の女性とも、二年も前から、肉体関係があり、一ヶ月に一度の割で会う事になっているのである。この女性は、親元で暮らしている。
決算明けの今日は、まず、佳子を優先したのであった。
良明は、営業課長とは言っても、上場企業ではないので、給料は、安いが、自分が食べていくには十分な額である。佳子との肉体関係を続けるに従って、ホテル代も食事代も良明に払わせる佳子の事が負担になってきていたのである。
興奮が、冷めてきたところで佳子に、
「身体は、十分満足したので、今度は、食欲を満たしに行こうか。」と言った。
佳子も、
「私も、お腹ぺこぺこよ。食べに連れてって。」と言った。
良明は、『連れてって』と言われ、佳子の依頼心の強さが鼻についた。今までのデート代を佳子が出したことは一度も無く、佳子の部屋へ、行ったことも無かった。良明は、自分の本性をそろそろ佳子に分からせる時が来ていると思った。
良明は、
「今日は、佳子の手料理が、食いたいな。」と言った。
佳子は、
「今日は、食材の買い置きも、無いから、今度、来てください。」と、言った。
良明は、何とか、怒りを抑えて、
「それじゃ、居酒屋にでも行って、ゆっくり飯を食おう。今日は遅くなってもいいんだろう。」と言った。
佳子は、久しぶりでもあり、近くにある都ホテルにでも、連れて行ってくれるものと、思っていたので、少しがっかりして、
「どこか、美味しい居酒屋さんに連れてって。」と言ってしまった。
良明は、
「分かった。」と一言、言って、ベッドを抜け出て服を着始めた。佳子も、散らばっていた衣服をかき集めて身繕いをした。身繕いを終えるとハンドバッグから自慢のオメガを取り出して左腕に嵌めた。
二人で、部屋をでると、良明は、小窓のある会計で料金を払った。その時も、『私が、今日は、払いましょうか。』の一言を佳子に期待したが、言われるはずも無かった。
-つづく-
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