牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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17-02-05 02:28
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少し長編ですが…、若かったあの時を思い出して書いてみます。多少の脚色もありますが、ほとんどが実際の…、過ぎ去った遙か昔のことです。
その時マサコさんは、戦争未亡人で三十八歳でした。マサコさんとは、私が妻と結婚する前、恋愛中に襲いかかる二人の悩みを聞いて、私と彼女との仲を取り持ってくれた実質の仲人で、それだけ私たち夫婦には恩恵の深い人だったし、姉のように慕っていた人でした。
その時妻は、出産のため実家にいて、予定日直前の日曜日に妻に会って励まし、その帰りにマサコさん宅を訪れたのです。酒を飲みながら二人で話しているうちに、最終列車に乗り遅れ、やむを得ず泊まって、翌朝一番列車で会社に出勤することにしました。
居間は一部屋しかなかったのですが、私を信じ込んでいたマサコさんは不安もなく、二人は炬燵に丸まって眠ることにしました。
どのくらいたったのでしょう…、目が覚めると、部屋には豆球がついていて時計を見ると午前一時、炬燵の反対側にはマサコさんが丸くなって眠っていました。 その寝姿を見て、妻の肌から遠のいていた男の肉は昂ぶった 女の柔肌が欲しい… 妻よりも十歳多い三十八の女の肌はどうなんだろう… その肌は妻と比べてどうなんだろうか… どんな反応を示すだろうか… など思うと好奇心で鼓動が早くなる。
そんな事は道徳に反することで、いけないことだとは思いつつも、迷いに迷ったあげく、ついに男の本能が勝った。 忍び足でそっとマサコさんの寝姿に近づいた。 マサコさんは丸くなって軽い寝息をかいて眠っていた。
マサコさんの寝顔を暫く眺めていたが、 そっと布団の中に手を差し入れ、その手はマサコさんの尻朶に触れた。 独身でガードの堅いマサコさんは、すぐに気がついて目を覚ましてしまった。
「まぁ、どうしたの…?」ビックリした声で簡単に拒否された 「ごめんなさい。目が覚めて…つい…、ごめんなさい…」 「ダメよ…」語気は荒かった 「ねぇ、何もしないから…」 「イヤ…!、本当にダメよ…」 「でも…」 「奥さんが出産前だから禁欲している男の気持ちはわかるけど、ダメ…!」
私は、マサコさんの横で仰向けになって、マサコさんに触れずにジットしていたが、暫くして寝返りを打つ振りをしてマサコさんの方に横向きになった。 マサコさんの背中にくっついた くの字に足を曲げてお尻が突き出しているマサコさんの尻朶に… それとなしに股間がくっついていく… 昂ぶっている怒棒をマサコさんの尻朶に触れさせないように注意した…
「ダメ…!、ヤメテ…」 「こうしているだけでいいから…」 マサコさんの気持ちを和らげるため、さりげなく話を持ちかけた。
「ねえ、幸太君が生まれた時、旦那さんはもう戦地だったのね…」 「そう…、幸太が生まれる二ヶ月前に出征したから…」 「じゃあ、旦那さんは幸太君の顔も見ずに戦死しされたのだ…」 「そう…、主人が戦死したとき幸太は、生まれて八ヶ月目だったから…」
マサコさんに気持ちを和らげさせそうと、さらに話を持ちかける マサコさんは話しを続けてくれた。
その内容は… あの頃、戦局も激しさを増していて、男の人はいずれ兵隊にとられると思っていたから、男性には出征前に結婚させようと、回りの人が必要以上に結婚を勧めてくれたの… 結婚したのは昭和十八年一月、まだ十八歳だった… 結婚してからは毎晩、主人に抱かれていたから、すぐに妊娠したの…、 主人も私も技巧はなく、ただ、抱かれて呆気なく終わる毎晩だった。
十月、とうとう主人に召集令状が来た。 主人との結婚生活は、僅かに十ヶ月だった。 出征する前の晩、これが最後かと思うと涙がポロポロと流れ出た二人とも泣いた… 一回目が終わった主人は、続いて二回目に挑んできたし私もそれに応えた。 別れる寂しさに涙を流しながらも、女としての悦びも得て満足もしていた。 別れと女の悦びが錯綜する複雑な気持ちだった。
夜が明けようとする頃、主人は再び私に挑んできた。 私も一生懸命に応えた。 もう、これが最後の主人の肉棒なのか…と思うと、またしても涙が流れ出た。 主人も涙ぐんでいた。 抱き合いながら二人とも泣いた。
一回目が終わって、そして二度目に挑んだ。 この行為を主人が忘れることがないように、また、私も頭の奥にしっかり刻んでおこうと、一生懸命、羞恥を捨てて、主人を受け入れて激しく乱れた。
昨夜二回、今朝二回、主人は私の中に精液のすべてを注いでくれた。 もう抱かれることがない、そう思うと涙が止めどなく流れた。
その朝、主人は日の丸の小旗を振る村人に、歓呼の声に送られて出征していった。 駅のホームの隅で見送る私… 走り出した列車の窓から身を乗り出して手を振り続けていた主人… その列車も山影に見えなくなった… 私は人目を忍んで泣いた… 胸が張り裂けるように苦しかった…
昨夜の性行為から見送る列車が見えなくなるまでの事は、今でも鮮明に覚えている。 主人が出生して二ヶ月が経った十二月十九日に幸太が生まれた。 主人がフイリピン、レイテ沖海戦で戦死したのは昭和十九年八月、幸太は、まだ生まれて八ヶ月だった。
それから女手一人でで幸太を育てた。 その幸太も、この春高校を卒業して警察官になってくれた。 話をするマサコさんの心は、平静に落ち着いてた。 話を聞きながら私の手はマサコさんのお尻と腰骨をそっとさすっていた。 固く聳え立った物はマサコさんの柔らかな尻朶に触れていたし、マサコさんはそれを当然意識しながら、二十年ぶりに、男を肌で感じているのだと思った。
マサコさんの話に返事しながら私の手は、さりげなくマサコさんの乳房を浴衣の上からまさぐっていた。 鼓動が早くなる。 マサコさんは私に後ろから抱き込まれていた。
「…だめよ…、やめて…!」 マサコさんは抵抗し、からだをずらそうとする。 本能から出る女の抵抗に、私は諦めようと思った。
「ほんと、何にもしないから…、このまま触れさせておいて…、お願い…」 心にもないことを口にしながら、手は女の柔らかいマサコさんの太腿に触れていた。
マサコさんも、やはり女の生身のからだだった。 抵抗しながらも女の本能は性欲に溺れている…と感じていた。 次第に浴衣の裾を捲り上げ、パンティの上からアソコを愛撫した。 マサコさんの抵抗はやや薄らいだが、それでも形ばかりの抵抗は続いていた。
次第に浴衣の胸の合わせ目を拡げ、そこから覗いた乳房が私の手で揉みしだかれている。 その乳房は、二十六歳の妻よりも大きく…太めで…脂肪に満ちて柔らかった。
マサコさんの抵抗は次第に薄らいでいた。 マサコさんは、ジットしている。 浴衣の合わせ目を拡げ、次第に白い豊満な乳房を露にする。 ピンクの乳首は硬くしこっているように思えた。 それを私の無骨な指が摘み、弄ぶ…。
二十六歳の妻にない三十代熟女の柔らかな感触だった。 色白で、ややぽっちゃり感があったが、まだまだ十分に男心をそそるだけのものは十分にあった。
今思えば、その時マサコさんは三十八歳女盛り、女の最も成熟した時期だったのだ。 マサコさんのあのきめの細かい、白い魅力的な胸と太腿を直に目にしたら、私はその興奮を抑えることは出来なかった。
私の一方の手はマサコさんの膝裏のあたりを掴み、ちょうど股間に潜りこむ格好でマサコさんの秘部に指は進んでいった。 マサコさんの抵抗は完全になくなっていた。
顔は恥ずかしそうにピンク色に染めがらも、されるままにジットしていた。 股間は私の愛撫で十分に反応し、パンテイは湿り気を帯びていた。 私は思いきってマサコさんのパンティのゴムに手をかけた。 陰毛の丘をまさぐり更に手を進めると、そこは温もりのある泉に潤う谷間だった。
マサコさんのアソコは、もうたっぷりと愛液を溢れさせてくれていた。 長い間、男に触れられていない女のからだ…、 妻より十歳も多い三十八歳の女は、こんなにも濡れるものかと思った。 久しぶりに男を受け入れる女の羞恥と好奇心…、不安と恐怖からか、マサコさんは声も出さず、恥ずかしさからか、両手で顔を覆っていた。
ずり下げられたパンティは既に片足から外れ、もう一方の膝に引っかかっているだけだった。 マサコさんが十歳も年下の私によって犯されようとしている。 主人が出征してから、これまでセックスを味わっていなかった女のからだ… 知的で普段は冷静で、男女関係で間違ったことのないマサコさんであったが、女の性欲を感じ始めたマサコさんだった。
それは主人に戦死されて、之までの禁欲期間は長かったからともいえるが、そんな時、男の手にかかれば、いくら生真面目なマサコさんといえども溺れていく。それが自然な女の体なのだ。
マサコさんの股間を私の指が這い回ると、指の動きにあわせるように腰が微妙に上下しているように感じた。 更に指先に弄ばれるとマサコさんは太腿を閉じ、股間を固く萎めながら、ピクッ…!と身体を震わせ、そして体をのけぞらせた。 私の手が一際激しく動く。
マサコさんは全身をのけぞらせて 「ヒィ…!」という悲鳴にも似た小さな歓喜の声を上げた。 予想もしなかった展開に、私の興奮も極地に達していた。 マサコさんが私の指技によって、絶頂を極めさせられようとしているのだった。
妻とのセックスでは見たことのないほどの女の興奮した形相だった。 あの貞淑なマサコさんが、それは強烈に衝撃的な淫乱な光景だった。 そしてついにマサコさんは私の指先で絶頂に達したのだった。
マサコさんのからだは、布団に仰臥し、荒い吐息をしていた。 その大きな吐息の度に胸の乳房が上下している。 私はマサコさんの顔を覗いた!。 するとマサコさんが、小さく「うん…」とうなずいた。
それは…きて欲しい…と訴えているような瞳だった。 マサコさんは甘えるような仕草で、私の首に手を回そうとしている。 あのかたくなだったマサコさんが…変身…?、 その時私のペニスは、ずり下げられたパジャマから跳びだして二十八歳男のそれは、驚くほど大きくなって固く聳え立っていた。
覆い被さろうとする私に、マサコさんの視線は、私の股間に向けられていた。 今まさに、女の貞操を奪おうとしている男のペニスに、視線がくぎ付けされていた。 マサコさんにとっては二十年ぶりに見た男の怒棒だったろう…
私はマサコさんの股間に狙いをつけた。 私はゆっくりとマサコさんの間に腰を静めていった。 マサコさんの膣がきつい…? 入りにくい…?、二十年も男を迎えていないそこは縮こまっているのだろうか… 入りにくかったがグット腰に力を入れると、それはマサコさんに納まっていった。
「ウゥ……」 マサコさんの首がのけぞり、小さく呻く歓喜の喘ぎ声が溢れ出た。 私がゆっくりと何度か浅い抽送を繰り返して腰を動かすと、マサコさんは 「ウゥ…」 と声を上げ首を激しく左右に振った。 と同時に、私のものがクリトリスを掠めたのだろうか、 瞬間、ブルブルっと身を震わせて激しくしがみついた。
もはやこの状況はレ〇〇ではなく、 また、妻との結婚を世話してくれた実質仲人のお姉さんでもなく、 完全な男と女となっていた。
挿入していた男根は、リズミカルなピストン運動を続けた。 マサコさんは、もう抵抗することもなく、その動きを全身で受け止め、その快感に酔いしれているようだった。
私は、時折、激しく、そして力強く男を打ち込み続けた。 マサコさんは自分から腰を動かして、より深い挿入を促しているような動きを始めた。 やがて私が大きく腰を振りはじめたとき、目を固く閉じたマサコさんは、異様な形相で悲鳴とも聞き取れる声とともに、激しく全身を震わせた。 オーガズムに達したようで、時折、ピクン…、ピクン…と身を振るわせていた。
その形相を見た私も、我慢しきれなくなって、 「ウ、ウ…」と声を漏らして、マサコさんの奥深くに大量の精液を注ぎ込んだ。
私は、力尽き、ぐったりとなって、そのまま放心したように、マサコさんに挿し込んだまま、暫くは動くことも出来なかった。
普段のマサコさんは、世話好きの良い人で、真面目なマサコさんである。 決して男は嫌いではなかろうが、男女のアブノーマルな行為には、全く興味を示さなかったマサコさんだった。
そんなマサコさんが、この夜は、二十年ぶりに男を受け入れて、男のアレがあそこに挿し込まれると、抵抗せず腰を振るわせていた。 あのときのマサコさんのピンクに染まった顔が、眉間にしわを寄せ、そして喘いでいた。
長らく男から遠のいていた女に、強烈な快楽を与えてくれた男に、服従するような空気に包まれたのだろうか…。 日常見るマサコさんが、別の世界でも行ったのではないかと思うほどに豹変していた。 ほとぼりから醒めたマサコさんは呟いた。
「わたし、主人が出征してからこの二十年間、男を知らなかった… あなたは、私を女に甦らせた悪い人ね…。 〇〇ちゃんとも、いつもこうなの…? あなたとこんなことになって、私、敏ちゃんに顔が会わせられないわ…… デモね…、あたしとのことは、これっきりよ… 浮気はダメよ 女は敏ちゃんだけにしてよ…。いいわね…、 敏ちゃんを大切にし、しっかりと愛して上げるのよ…」
妻よりも十歳多い三十八歳の女の肌に触れた。 それは妻の肌にない熟年女の色濃さだった。 私は、かたくなな女が、男に負けて色濃く乱れる熟年女の姿態を目の当たりにして満足していた。 静かにマサコさんから離れて自分の布団に潜りこんだ。 時計は午前二時を指していた。一時間の愛だった。
朝、目が覚めて、寝床の中でマサコさんと目があった。 それはもう他人ではなかった。親しみのある男と女の瞳だった。 そんな艶っぽい眼で二人は見つめ合い、ごく自然に、誰からともなく再び抱き合った。
マサコさんからだは昨夜のような抵抗もなく、マサコさんは私に甘えるように抱かれながら、羞恥もなく、昨夜以上に乱れて果てた。
年上の女と年下の男、そんな歳に関係のない男と女の夜明け前の情熱的な愛だった。
私は、マサコさんが作ってくれたご飯と味噌汁を頂いて、朝六時発の一番列車に二時間も揺られて、会社に向かった。
それは私が二十八歳新婚二年目の一月末、妻が出産する直前のことだった。 それ以来マサコさんを抱くことはなかった。
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