いよいよ、陽子が見ず知らずの男に凌辱される日がやってきた。実は悶々として眠れぬ夜を明かしたのに、和夫の意識は異様に冴えている。間もなく、自分の妻が他人に股を開き、貫かれると思うと意識が高揚した。
「あの、仲本とかいうおっさんの言うことも、あながちウソではないのかもな…」和夫はペニスの機能回復という目的のことを思った。
和夫は出張と偽って、家を空けることにした。無論、仲本という何でも屋と綿密に計画された行動だ。
「怪我をさせたりすることはないんでしょうね」和夫は何度も念を押した。「ご心配なく。ちゃんと一部始終を動画で押さえるし、高画質の画像も撮りますよ」決まって、仲本はこう言った。
めずらしく陽子が玄関に見送りに出てきた。和夫の革靴をげた箱から出して揃えた。ブラウスの胸元のすき間から、胸の谷間がのぞいて見えている。
「はい!どうぞ」はっと我にかえると、陽子が靴べらを差し出していた。「じゃあ、行ってくる」普段通りにしているはずが、全くぎこちない。和夫は平静を装い、自宅をあとにした。
深夜の2時を回った頃、和夫はビジネスホテルのベッドで有料のエロビデオを見ていた。ただ、ペニスはピクリとも反応しなかった。テレビから流れる喘ぎ声が、けたたましく、耳触りに感じられる。
ブゥーン、ブゥーン マナーモードにしていたスマホが振動した。あの便利屋からのメッセージだった。和夫はあわてて確認した。
メッセージのタイトルは「性交しました」とある。成功の変換ミスかと思えたが、おそらくわざとだろう。仲本のおっさんのオヤジギャグをスルーして本文を読む。
『先程、終わりました。奥様、陥落です。少し手荒なまねをしましたが、怪我なく終了です。私の頭も』
あっけなく短い文章。最後の「毛が無い頭」は、さすがに食傷ぎみながら、添付されている写真を見て、体中の血液が逆流するような衝撃を受けた。
1枚目は床のカーペットの上で、着ていたシャツをまくりあげられて、胸が完全に露わになっている。おそらく馬乗りになった人物が撮ったのだろう。
陽子の豊かな胸は若干、左右に流れているものの、十分にボリュームを推し量れた。それよりも、熟した乳首が硬く尖っていることに、目を奪われてしまう。
陽子はぎゅっと目を閉じて、横を向いていた。おそらくあからさまに撮影をされていることへの、せめてもの抵抗だろう。
2枚目はほぼ同じ状況だが、少し引いた画像だった。
万歳の格好をした陽子の両手は、何かで縛られている。見覚えのあるペーズリー柄の濃紺のネクタイだ。和夫のお気に入りのネクタイを小道具に使われるなんて。
写真をよく見ると、陽子の左ほほが薄らと赤くなっている。怪我というほどではないが、陽子をおびえさせ、組み敷くために平手が飛んだのかもしれない。
2枚の画像を交互に食い入るように見た。陽子の乳首があんな風に立っていたのは、怯えながらも感じてしまっているためかと邪推した。
和夫は股間に力がみなぎってくるのを感じた。
翌朝、和夫は直接、何でも屋の仲本に電話を入れた。繋がらなかったが、しばらくしてコールバックがあった。
「どうでした?写真。見たんでしょ」仲本の声はやけに落ち着いている。
「はい。本当に実行したんですね。不思議なくらい女房のを見て興奮してます」
「ははは。それは何より。とりあえず、他の写真と一緒に、動画もお渡ししますから、ゆっくり見やって下さい」
「動画って、昨夜の一部始終が?」
「ええ。そうですよ。多少、画像に乱れがありますがご勘弁下さい」
「あ、はい」
和夫は電話を切り、次に陽子のスマホに電話をしたが、出なかった。和夫は焦りつつ、自宅の固定電話に電話をかけた。
いつもなら、すぐに出るはずの陽子だったが、ようやく電話に出た。
「あ、あなた。おはよう」少し掠れた声をしている。
「どうした?」
「どうしたって。何が?」戸惑っているのがわかる。
「いや、声がさ。風邪でも引いた?」
「あ、いや、うん。ちょっと風邪ひいたみたいね。でも大丈夫よ」昨夜の出来事を、陽子は秘めかくしている。もし夫に知れたら…。そんな意識が小さな嘘をつかせた。
「じゃ、予定通りに夕方には帰るから」和夫はそう言うと電話を切り、例の何でも屋の指定する喫茶店へ向かった。
喫茶店に入ると、後ろ姿で仲本がいる席がわかった。仲本も和夫の気配を感じて振り返り、手招きしている。
「昨日はどうも」
「いやいや、お互いにお疲れ様でしたね。眠れなかったでしょ。待つ身はつらいってね」
「正直言うと、久しぶりに自慰をしてしまいました」
「で、ぐっすりですか。ふふふ。これ、刺激が強すぎるかもしれんから、注意して下さいね」
「はい。でも覚悟してます。昨晩、あなたの言ってた『特効薬』の意味がわかった気がしましたよ」
「それはそうと、あの嫁さん、なかなかの上玉ですね。いや、適当なことばがみつからんが、いい素質持ってる」
「それはまたどういう?」
「うん。かなり深い業ってのかな。わしの見るところ、かなりの好きものってことですわ」
「ま、まさか。あの堅物が?信じられん」
「昼の顔と夜の顔は全く別モノですよ。わしの言うのがホントかウソか、ゆっくり動画を見てみて下さいな」仲本はいつもの柔和な笑顔でそう言い、去り際に封筒を渡した。
和夫は漫画喫茶の個室に入った。PCとヘッドホン完備されている。何でも屋の仲本から事前に教えてもらっていた動画の鑑賞方法だった。
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