狂女_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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狂女

17-06-24 08:26

応接間に冷房を入れ、そこへ二人の外商員を通した。共にグレーのスーツ姿で、それぞれ白いアタッシュケースを持っている。「今日、奥様は・・・?」主任の浜口由美が尋ねた。「ちょっとシャワーを浴びてたんですよ。すぐ来ます」「そうですか」「どうぞ」二人は僕の勧めでケースをテーブルの上に置いて椅子に掛け、僕は由美の真向かいに座った。しばらくして昭代が白の半袖ブラウスに紺のタイトスカートというすました格好で現れ、「暑いのにようこそ」と、立ち上がった外商員たちに愛想良く挨拶した。二人も会釈した後、昭代に勧められて再び着席した。                                       「今回も上等な物をお持ちしました」主任と、部下の風間梨花は早速ケー!
を開け、僕たちの方にケースを向けた。そこにはダイアモンドを始め、ルビーやサファイア、エメラルドの指輪、大粒真珠のネックレスなどが圧倒的な美しさと存在感で輝いている。「素敵ねえ・・・」昭代はいかにも嬉しそうに様々なジュエリーを見ている。昔から宝石が大好きな昭代は僕と出会う前から【宝玉苑】を贔屓にしていたそうで、まだ一般社員だった外商部の由美にも惹かれながら手を出せず、何年か経ってようやく僕の決断で先月この屋敷に訪問販売させたのだった。相手が男ならその気は無かったものの、由美が主任に昇格し、女性の部下と共に訪問するとなって話は現実味を帯びた訳だ。                                                       !
      昭代が瑠璃子と共に惹かれてい!
のも充分納得出来る程、由美は知的な美貌とスリムな体形に恵まれている。タイプとしてはやはり瑠璃子に似ているが、営業という職種のせいか、社交的で優しい印象ではある。しかし、共に隙が無い感じなのは仕事に燃える女だからだろう。胸はスーツに隠されている上に、仕事柄目立たない様にブラジャーで押えられているかもしれず、はっきりわからない。梨花の方は明らかに二十代で、愛らしい美貌が好ましく、この年頃の仕事女に不足している僕としてはぜひとも手に入れたい。                                     昭代は色々な指輪を中指や薬指に嵌めたり値札を僕に見せたりしており、購入の決定権が前回同様僕に在る事を隠さない。社長が息子程年下の男の妻になって財!
布を握られているのは明らかに不自然で、由美たちは、僕と昭代の関係を訝しく思っているだろうし、以前は自立した誇り高い暮らしを送っていたのに今では若い男に頭が上がらなくなった昭代を由美は内心蔑んでいるかもしれないが、商品を出来るだけ沢山買ってもらう為に顔には出さず、お世辞も厭わない。それを良い事に昭代は由美と梨花の前で僕と幸せな夫婦を演じるのだった。                               


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