△妻とイタリアに旅行に行ったら、ガイドがイケメンのイタリア人だった_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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△妻とイタリアに旅行に行ったら、ガイドがイケメンのイタリア人だった

19-08-14 02:49

妻と結婚して20年、息子が二人とも大学進学で東京に行き、また妻と二人の生活が始まった。妻の明美は、大学生の息子が二人いるのに、まだギリギリ30代だ。私は43歳なので、少し年の差がある。
あっという間の20年だったけど、私の会社も順調に業績を伸ばし、10人を超える従業員を雇うまでになった。独立当初は月一どころか年一くらいの休みしかないような辛い日々だったが、やっと報われた感じだ。



『今日もお疲れ様。たまにはゆっくり休んで下さいね』
私にワインを注ぎながら、明美がねぎらいの言葉をかけてくれる。最近は、時間もお金もそれなりに自由に出来るようになってきたので、明美と二人で旅行にでも行こうかなと思っている。そんな事を彼女に話すと、本当に嬉しそうに喜んでくれた。
『どこにする? 私、京都に行きたいな』
明美は、そんな控えめな事を言う。別に、ハワイでもヨーロッパでもどこでも行けるだけの余裕はある。ビジネスクラスを使うのにも、さほど抵抗を感じない程度にはお金もある。
でも、明美は贅沢をするでもなく、慎ましい生活を守ってくれる。本当に、いい女性と結婚出来たなと思う。

明美は、身長160cm弱で、体重は多分40kg台、小柄な女性だ。美人と言うよりは可愛らしいルックスで、童顔なのもあって幼く見える。でも、脱ぐと意外に胸は大きくて、そのギャップもたまらないと思っている。
息子達が大きくなってからはほとんどセックスレスだったけど、最近は昔に戻ったようにセックスをするようになった。

二人に戻って最初の数ヶ月は、気持ちも昔に戻ったようで、それこそむさぼるようにセックスをしていたが、最近は少し倦怠感を感じるのも否めない。でも、明美は40近くになって性欲が強くなったのか、ほとんど一日おきにお誘いをしてくる状況だ。嬉しい気持ちもあるが、正直、身体がつらいなと思う時もある。

「海外は? イタリアとか行きたがってなかったっけ?」
『えっ? 良いんですか? パパ、イタリアって興味あったっけ?』
明美は、そんな事を聞いてくる。
「あるよ、ヴェッキオ橋とか、ウフィツィ美術館とか見てみたいよ」
私は、かろうじて思いつくワードを並べた。実際は、さほど興味はない。でも、明美が行きたいというのなら、行ってみたいという気持ちにもなる。
『本当!? 嬉しい!』
明美は、テンションが上がったようで、嬉しそうに微笑む。そして、私達のイタリア行きが決まった。

子供達が小学生や中学生の頃は、サイパンやグァムには行ったが、高校生になるとなかなか時間が取れず、海外旅行には行けなくなった。なので、4〜5年ぶりの海外旅行だ。8日間の日程で、ミラノをスタートにフィレンツェやベネチアを回るという形にした。パックツアーではなく、全て自分で手配をして、納得のいくホテルを選んだ。

ただ、現地ガイドさんだけは知り合いの旅行代理店を通して紹介してもらい、移動や観光の手伝いをしてもらうようにした。
明美は、ガイドブックを読んだりネットで調べたりして、食事したい店や買い物に行きたいお店、見たい施設をしっかりと調べ、美術館などは予約までした。ネットでそんな事まで出来るのに驚きながら、便利な世の中になったなと思った。

そして、出発日が近づいてくると、明美は本当に楽しみで落ち着かない感じで、まるで遠足前の子供みたいだった。当日、車にスーツケースを積み込み、出発すると、明美は運転中の私の太ももに手を乗せてきて、
『楽しみだね。パパ、本当にありがとう』
と、嬉しそうに言ってくれる。こんなにイチャイチャしてくるのは、貞淑な彼女からすると凄く珍しい。でも、私は凄く嬉しくて、昔みたいにときめいてしまった。

空港に到着後、予約した駐車場に入庫して駐車し、スーツケースと機内持ち込みのカバンをカートに載せて移動を開始する。先に妻が歩いて行く。最近では滅多に穿かないスカートを穿き、靴も服もおしゃれな感じだ。ファッションや芸術の街に行くので、気合いが入っているのかも知れない。でも、保守的な私は、少しスカートが短すぎないかな? と、思ってしまう。

そして、webチェックインも済ませていたし、ビジネスクラスという事もあり、ほとんど並ばずに荷物の預け入れを終えた。

『ビジネスクラスだと、楽ちんなんだね』
明美は、並んでいる列を見ながら、少し申し訳なさそうに言う。考えてみれば、妻は初ビジネスクラスだ。新婚旅行当時は、私はまだただの雇われサラリーマンだったし、子供達との旅行では、教育方針もあってエコノミーしか利用していなかった。
芸能人なんかが、子供をファーストクラスやビジネスクラスで海外旅行に連れて行くという自慢話を聞く事があるが、芸能人2世が軒並みろくな大人にならないのを見ると、子供の頃から甘やかすのはやっぱりよくないんだなと思う。

私自身は、出張の時なんかはビジネスクラスを利用するので、明美が緊張気味なのを可愛いなと思って眺めていた。そして、出国ゲートを通過し、ビジネスクラスのラウンジに行った。
『なんか、緊張しちゃうね』
いかにも金持ち用の施設という外観に、明美は緊張気味だ。出国ゲートの外のラウンジは、たいした事のないクレジットカードなんかでも入る事が出来るので、正直客層があまりよくないし、混雑している。ゲート内のラウンジは、比較的すいていて、子供もあまり見かけないので静かに時間が過ごせる。
『凄いね、食べ物もあるんだね。これって、全部ただなの?』
ひそひそ話で聞いてくる明美。もうすぐ40歳なのに、無邪気で子供みたいだ。私は、ほっこりとした気持ちになりながらも、ついつい明美のスカートの奥が気になってしまう。普段あまり穿かないスカートなので、ついついルーズになってしまうのか、チラチラとショーツが見えてしまっている。

不思議なもので、普段はちょっとセックスに倦怠感を感じているくせに、こういうシチュエーションで下着が見えると、俄然興奮してしまう。そんな事を考えながらも、スマートフォンのsimを交換したり、現地の天気なんかを調べているうちに、あっという間に搭乗時刻が迫ってきた。

『それ、どうして交換してるの?』
妻が、私がsimカードを交換しているのをみて、不思議そうに聞く。私は、現地で使えるsimをあらかじめAmazonで購入しておいた事や、現地のsimに交換しておけば、低額で使い放題に出来る事なんかを説明した。実際、海外パケット使い放題はまだまだ高額なので、これをしておく方が圧倒的にお得だし、ポケットwifiを持つような煩わしさもなくてすごく便利だ。ベネチアやミラノの古い街並みを歩くのに、スマホのマップ機能は必需品とも言えるので、料金を気にせずに使えるのはありがたい。
唯一、デメリットとして電話番号は変わってしまうけど、海外でまで余計な着信を受けたくない私には、それは逆にメリットと言える。会社の人間や家族は、私のメルアドも知っているし、facetime(ネット電話)なんかで連絡も可能なので問題もない。

『凄いね、パパ、なんでも知ってるんだね』
妻は、感心したように言ってくれる。別に、たいした事ではないのに、そんな風に言ってもらうと妙に嬉しい。そして、長いフライトが始まった。私は、最初の機内食を終えた時点で、耳栓とアイマスクをして眠りについた。妻は、結局映画を観たり、ワインを飲んだりしながらかなり遅くまで起きていたみたいだ。

そして、乗り継ぎを経てミラノに到着した。到着するともう夕方で、明美が眠そうだった事もあり、タクシーでホテルに移動した。タクシーでウトウトし始めた明美も、旧市街が見えてくるとテンションが上がったようで、
『なんか、映画の中に入っちゃったみたいだね!』
などと、しゃべりっぱなしになった。そして、その日はホテルのレストランで食事をし、少しだけホテルの周辺を散歩して眠りについた。

次の朝、時差ぼけも感じさせずに明美は元気だった。ホテルの朝食を食べながら、
『ハムとかフルーツがこんなに種類があるんだね』
と、楽しそうに話しかけてくる。ありがちなホテルのビュッフェも、イタリアだというだけで何となくおしゃれな感じがしてしまう。そして今日から、現地ガイドと合流する事になっている。フロントに、約束の時間の10:00の10分前に行ったが、まだ来ていないようだ。そして、なかなか来なくて不安になっていると、10分遅れでまだ若い男性が私達に歩み寄ってきた。

「ハシダさんですか?」
意外なほど流ちょうな日本語で名前を呼ばれ、私は焦ってなぜか英語で、
「イエス」
と言った。
「コンニチハ。私はアントンです。イノキじゃないです」
と、人なつっこい笑みを浮かべて言ってきた。私は、一瞬意味がわからなかったが、明美はすぐにわかったようで、”元気ですか!”と言った。
すると、アントンはあごをしゃくり気味にして、”元気があればなんでも出来る”と答えた。私は、やっと意味がわかって笑った。

アントンは、おそらくまだ20代。小柄な人が多いミラノらしく、身長は170cmあるかどうか、でも、顔は濃いめのイケメンだった。明美は、少し嬉しそうに見える。私は、何となく嫉妬みたいな気持ちを持ってしまった。

それにしても、結局彼は10分の遅刻の事を謝りもしなければ、特にコメントもなかった。イタリアでは、10分程度は遅刻と言わないのだろうか?

そして、彼のガイドで街の散策が始まった。私も明美もイタリアは初めてなので、スタンダードなコースを案内してもらう。ドゥオーモ(大聖堂)や教会、スフォルツェスコ城などを見て回る。
その全てが素晴らしくて感動していたが、アントンのガイドも抜群によかった。イタリア人というと陽気なイメージがあるが、ミラノっ子は陰気というか冷たいらしい。イタリアで一番の都会なので、東京みたいなものなのかも知れない。でも、アントンはもともとトリノ出身という事もあるのか、陽気でおしゃべりで冗談ばかり言っている。

「アケミはいくつですか?」
『いくつに見える?』
「ソウデスネ、25歳くらい?」
『そんなわけないでしょ。もうすぐ40歳よ』
明美は、そんな事を言いながらも目に見えて機嫌がよくなった。
「ウソッ! ホントですか? 信じられない。マンマミーア」
と、芝居がかった言い方をする。多分、半分お世辞で、半分本気なのだと思う。でも、明美は上機嫌で、
『大学生の息子もいるのよ』
と言っている。そして、それに大げさに驚くアントン。たった一日で、すっかりと打ち解けた雰囲気だ。知り合いの代理店に支払ったガイド料は結構な金額だったが、当りだったかな? と思い始めていた。

そして、予約した時間に最後の晩餐の壁画を見て、一通りの観光が終わった。辺りも暗くなってきて、予約してもらったレストランまで送ってもらい、今日のガイドも終了だ。
『アントンは、夕ご飯はどうしてるの?』
明美が聞くと、
「家の近くで食べます」
と答えるアントン。
『一人で?』
「はい」
『だったら、一緒に食べましょうよ。ごちそうするわよ』
明美が勝手に話を進める。アントンは、拒否するかと思いきや、嬉しそうにお礼を言った。

『いいよね?』
そして、明美は決まった後にそんな事を聞いてきた。私は、今さらイヤとも言えず、笑顔でうなずいた。明美と二人きりで食べたい気持ちもあったが、英語すら通じづらいイタリアなので、正直心細いとも思っていた。実際、昼のレストランでは、私がオーダーした料理は、半分も通じなかった。それも旅の醍醐味といえばそうなのかも知れないが、あれだけ通じないと心が折れる。

そして、3人での夕食が始まった。私は、すぐに彼が一緒でよかったなと思った。おすすめの料理やワイン、チーズ、私と明美では、まず注文する事がないようなものを勧めてくれる。そして、そのどれもが初めて食べるような味で、とても美味しかった。

食事も進み、ワインで良い気分になってくると、
『アントンは、どうしてそんなに日本語上手なの?』
と、明美が聞いた。
「昔、日本に住んでました。六本木のレストランで働いてました」
と、流ちょうな日本語で答える。
『そうなの! 凄いね。日本人の女の子に教えてもらったんだね』
と、下ネタを話すオヤジみたいな感じで言う明美。
「はい、そうです」
アントンも、ニヤッと笑いながら言う。
『モテそうだもんね〜』
明美は本当に楽しそうだ。
「そんな事ないです。10人くらいダヨ」
と、おどけて言うアントン。
『やっぱりね。今は? 彼女はいないの?』
明美は、突っ込んだ事まで聞く。でも、アントンも素直に答える。
「今はいないデス」

「どうして?」
私が質問すると、一度日本人の女性と付き合うと、イタリアの女性ががさつに見えてしまうというような事を答えた。
『日本人の女の子が好みなの?』
意外そうな顔で聞く明美。確かに、私も意外だった。街で見る女の子達は、みんなオシャレで美人に見える。日本人の女の子よりも、よほど良いような感じがする。
「はい。でも、こっちにはあまりいないですね。また、日本に行きたいです」
アントンはそんな事を言う。どうやら、結構本気のようだ。どんな形であれ、日本人の事をよく思ってくれていて、何となく嬉しい気持ちになる。
『どんなタイプが好みなの?』
明美は、時差ぼけの影響もあるのか、いつもより酔っ払っている感じだ。
「そうですね、明美さんみたいな女性が良いです」
アントンは、軽薄な感じではなく、妙に真面目な顔で言う。明美は、イヤだとか言いながら、嬉しそうだ。本当に彼は、口が上手いなと思う。

しかし、こうやって一緒に食事をしていると、彼がモテすぎなほどモテるんだろうな思う。実際、二人の子持ちの明美も、いい歳をして舞い上がっているように見える。
勧められたコトレッタやトンナートという料理も美味しく、デザートに頼んだズブリゾローナという焼き菓子も初めての食感で、とても美味しく食べられた。なにより、彼の選んでくれたワインは、安いのに本当に美味しかった。
私と明美の二人だけだったら、きっとよくわからなくて高いワインを頼んでいたと思う。

そして、その後は、明美の提案で私達の部屋でもう少し飲む事になった。私も楽しかったし、もう少し飲みたいと思っていたので賛成した。歩いてホテルに向かう途中、バールでつまみとワインを買っていった。もちろん、アントンが選んでくれたものをだ。

私は、時差ぼけで強烈に眠気が襲ってきたが、明美はまだ元気そうだ。私より、多少若いからなのかな? と思いながらも、やっぱりスカートが短いなと思っていた。
そして部屋に入り、ワインを飲み始める。たった一日で、すっかりとアントンとも打ち解けた感じになった。やはり、彼の陽気な気質がそうさせたのだと思う。

そして、レストランではなくホテルの部屋なので、彼がソファに座り、私が椅子、明美がベッドに腰掛けて飲んでいたが、時折、明美の足がルーズに開き、下着がチラッと見えてしまう事があった。多分、アントンからはもっとよく見えてしまっているのだろうなと思ったが、なぜかそう意識すると、妙に興奮してしまった。

妻の下着を見られてしまう……。夫としては、普通は気分の良いものではないはずだ。でも、私はなぜかドキドキして軽く勃起すらし始めていた。



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