女優 3_ハッピーライフ-官能小説(happylives-novel)

牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城

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女優 3

22-06-03 01:38

この話は続きです。はじめから読まれる方は「女優」へ

その日は女優坂口貴子初の濡れ場シーンということで、スタッフも皆ピリピリしていた。貴子さんも朝から一言も喋らない。貴子さん演じる京子はレズビアンである理子の自由奔放な生き方に憧れ、それは愛情へと発展していく。

理子も京子のひた向きさに惹かれていき、二人は人里離れた温泉宿に泊まることになった。そこで二人が初めて結ばれるシーンだ。

「シーン49、スタート」

「・・・」

「京子さん、そんなに緊張しないで。私に任せて」

「きっとこうなると予感してた。でもいざその時になると、こんなにもドキドキして心臓が破裂しそう。やっぱりなんだか怖い」

「大丈夫。ほら、私もこんなにドキドキしてる。京子さんと一緒。でも今は京子さんがほしい。愛し合いたい」

私は貴子さんの手を取り、浴衣の上から自分の胸に押し当てた。そして目を閉じ貴子さんの唇に触れるか触れないかぐらいに唇を合わせた。そして2度3度唇の柔らかさを確かめるように触れてからキスをした。貴子さんもそれに応えるかのように身体を密着させ唇を吸ってきた。浴衣の上からでもその豊かな胸がわかる。私は貴子さんの口に舌を入れ夢中になってキスをする。貴子さんは頬を赤らめ、その鼓動が伝わってくるようだった。

「京子さん、京子さんの全てを見せて」

いよいよ、坂口貴子の全裸がお披露目される。浴衣が肩からスッと落ちて、その均整のとれた身体が露になった。(綺麗、こんな理想的な身体ははじめて見た。まるで女神のよう)
私はあまりの美しさに一瞬演技を忘れた。

「・・・なんて綺麗なの」

「恥ずかしいわ。そんなにじろじろ見ないで」

私は理子としてこの身体を抱くんだと必死で自分を理解させていた。それほどまでに貴子さんの身体は私を魅了した。
今度は私が浴衣を脱ぐ番だった。これ程までに美しい裸体を前に自分の裸を晒すのに正直抵抗を感じたが、演技に集中するよう自分に言いきかせた。全裸になった私は貴子さんの腰に手をやり引き寄せる。見つめあいながらお互いの乳首と乳首がじゃれ合う様に擦り合わされ身体がビクンとなる。

「京子さん、愛してる」

二人は裸のまま再びキスをしながら布団に倒れこんでいった。
今回の撮影は貴子さんの提案で、濡れ場のシーンは二人とも一糸まとわぬ姿で臨むことになっていた。つまり私達の局部が周りのスタッフ達に見られることもあるということだ。当然貴子さんのアソコが私の目に入ることもあるのだ。
その方が臨場感が出て、より艶やかなシーンになるという演出だった。
和室の布団の上で私は必死に理子を演じていた。

「あん、あん、あ~ん、あっ、あっ」

ピンクの突き出た乳首を口に含み、舌で転がす。両脇から豊満で形のよい乳房を優しく揉みその柔らかさを存分味わう。
(なんて柔らかいんだろう)

「はあぁぁぁぁぁん」

貴子さんの声はすごく官能的で私を刺激し度々その身体に没頭して演じることを忘れさせた。
私は徐々に舌を腰のほうへ這わせていき、ヘアで隠れているデルタ地帯へと向かっていった。

「いやっ、そこはダメェ、恥ずかしい」

「京子さん、私に全て任せて。京子さんのココも私に見せて」

足を開いて、貴子さんのアソコに顔を近づけ、間近で覗き込んだ。そこは綺麗なサーモン色で、そして濡れていた。
私の中から欲望が湧きあがり、そっと、大きくなって頭を覗かせているクリトリスに舌を伸ばした。

「カット!」

突然、監督の大きな声が鳴り響いた。
(えっ、どうして?)
そう思って顔を上げると、貴子さんが上半身を起き上がらせて素に戻っていた。
どうやら、貴子さんが途中で演技を止めてしまったみたいだ。私は自分が何か失敗したのかと不安になった。

「監督、今日はこのシーン出来ないわ。別の日に改めて撮りましょう」

そう言って貴子さんはマネージャーにあれこれ指示してサッサと楽屋に戻ってしまった。
私は訳がわからず、裸のままボーゼンとしていた。

つづく「女優4」へ


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