牝獣(ひんじゅう)となりて女史哭(な)く牡丹の夜 ——日野草城
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25-11-05 09:00
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「え? そうなんだ。祐介君しか知らないんだ」 さゆりちゃんが、からかうような口調で言う。まさみは、顔を赤くしながら、 「さゆりちゃんはどうなの?」 と聞いている。 「えっと、50人くらいかな?」 さゆりちゃんは、少し考えてから答えた。 「ウソつけ、100人はいってるだろ」 謙吾が、すぐにそんなこと言う。 今日は、高校からの友人の謙吾と、その嫁さんのさゆりちゃんと一緒にウチで食事をしている。謙吾は僕と同じ29歳で、足場職人をしている。僕と同じ大学を出ているが、進んだ道はまったく違う。僕は、システムエンジニアとしてメーカーで働いている。 謙吾は、昔から派手な感じだったが、いまはオラオラ系みたいな見た目だ。身体もすっかりと分厚くなって、威圧感があるくらいだ。髪も自由のようで、金髪に近いくらいの色で結構長い。ウルフカットというのだろうか? より厳つい感じに見える。 でも、中身は昔のままで、ノリの軽い楽しい男だ。奥さんのさゆりちゃんは、24歳の可愛らしい顔をした女性だ。でも、見た目はギャルそのものだ。いつも肩が大胆に出ているニットとかキャミソールを着ていて、ヘソのピアスがチラチラ見えるような丈の服装だ。 草食系でギャルには興味がない僕は、もったいないなと常々思っている。普通の格好をしただけで、すごく美少女という感じになるはずだ。 二人とも、ウェイクボードとかしているようで、いつもよく日に焼けている。見た目からして、僕とはまったく正反対という感じだ。 まさみは、32歳の姉さん女房だ。でも、見た目は僕より年下に見える童顔の女性だ。真っ黒なミディアムロングの髪も相まって、清楚系の美人だと言われることが多い。 でも、見た目とは違ってかなりのサバサバ系で、言葉遣いもキツいことが多い。そんなまさみが、顔を赤くして恥ずかしがっているのは珍しく、ちょっと面白いと思っていた。 「まさみちゃんは、祐介君としか付き合ったことないの?」 「そんなことないよ。付き合ったのは、3人かな?」 まさみは少し酔っていることもあるのか、普段はあまりしゃべらないようなこともしゃべっている。元彼のこととか聞いても、いつも絶対に教えてくれない。でも、男性経験が僕しかないということは、どういうことなんだろう? セックスには至らない付き合いだった? 「え? 他の二人とはやってないの?」 さゆりちゃんが、俄然興味を惹かれたという顔になっている。それは、僕も同じだ。 「そ、それは……男性経験は、祐介だけだよ。それで良いだろ?」 まさみは、言葉遣いが悪くなってきた。都合が悪くなったり、言いたくないことがあるといつもこうなる。 「あれ? もしかして、レズなの?」 謙吾が、目を丸くしながら言う。いくらなんでもそれはないと思ったが、まさみは黙ってしまった。 「そうなの!? まさみちゃん、モテそうだもんね。女の子にも」 さゆりちゃんは、完全に決めつけている。でも、まさみの態度を見ると、そうなのかな? と思ってしまった。 「別に、レズじゃないけど……しつこく言い寄るから、少しだけならって……」 まさみが、渋々という感じで答えた。まさかの発言に、言葉も出ないくらいに驚いてしまった。 「へぇ、まさみちゃんって、けっこうやってるんだ」 さゆりちゃんは、ニヤニヤしっぱなしだ。まさみは、顔を赤くしたままながらも、 「やってないし」 とぶっきらぼうに答えた。その後は、さゆりちゃんと謙吾が好奇心いっぱいの顔で質問攻めにした。結局、高校の頃と大学の頃に、後輩の女の子と交際していたみたいだ。 姉さん女房気質な彼女なので、後輩に頼み込まれるとイヤと言えなくなってしまうみたいだ。でも、それだけで女の子と付き合ったりはしないはずなので、まさみにもそう言う性癖はあるのだと思う。 「まさみちゃんは、女の子の方が好きなの?」 謙吾が、不思議そうな顔で聞いている。どストレートな性癖の彼にとっては、同性での恋愛とかセックスは理解しづらいのかもしれない。 「違うよ。普通だよ。でも、嫌いではないから付き合ってたけど」 まさみ自身も、自分の性的指向にあまり自信は持てないみたいだ。 「今も、女の子と付き合いたいって思ったりするの? エッチしたいとか」 謙吾は、普段よりも踏み込んだ質問をしている。いつも、下ネタは話すが、ここまでストレートに聞いたことはない。見た目に寄らず、謙吾は真面目なところがある。 「う~ん、別にないかな。でも、言い寄られたら流されるかも。エッチは、ちょっとだけしたいかも。女同士って、違った気持ちよさがあるから。でも、今は祐介がいるから。満足してるし、浮気はしないよ」 まさみは、そんな風に言ってくれた。少しホッとしたが、まさみのレズプレイに果然興味が湧いてしなった。 「じゃあ、私としようよ。女の子としたことないから、してみたい!」 さゆりちゃんが、とんでもないことを言い始めた。 「いや、無理。祐介の親友の嫁とエッチなんて、出来るはずないでしょ」 まさみは、にべもなく断る。まぁ、当然だと思う。 「なんで? 別に良いじゃん。男じゃなければ浮気になんてならないし」 さゆりちゃんは、本気なのか食い下がっている。二人のやりとりを見て、ドキドキしてしまった。本当に、レズプレイをするつもりなんだろうか? 「うん。確かにそれは浮気じゃないね」 謙吾は、真面目な顔で言う。 「バカじゃないの。浮気に決まってるでしょ。気持ちが入れば浮気だよ」 「気持ちが入らなかったら、浮気じゃないの? じゃあ、身体だけの関係でしようよ」 さゆりちゃんは、本気みたいだ。 「そんなの無理でしょ。エッチしたら、気持ち入るでしょ?」 まさみは、冗談だか本気だかわからないさゆりちゃんに、真剣に答えた。まさみも、真面目な性格だ。 「そうなの? 別に、入らない人には全然入らないよ。おチンポ気持ち良いだけの人とか、ザラにいたよ」 さゆりちゃんは、可愛らしい顔でそんなことを言う。100人以上と経験があるなら、いちいち気持ちを入れていられないのかもしれない。 「そんなのダメだよ。ただのセフレじゃん」 「ダメなの? だって、気持ちいいことしたいでしょ? 気持ちが入らなければ、浮気じゃないし」 さゆりちゃんは、キョトンとした顔だ。 「え? 今も、謙吾以外としてるの?」 まさみが驚いた顔で聞く。さゆりちゃんの言葉の感じだと、そう思ってしまう。 「今はしてないよ。謙吾、すごいから。謙吾以上にすごい人、今までいなかったし。謙吾以上に気持ち良くしてくれないなら、する意味ないもん」 さゆりちゃんは、きっぱりと言った。その言葉を聞いて、謙吾はドヤ顔になっている。そんなにすごいのだろうか? 確かに、筋肉はすごい。激しいセックスをしそうな雰囲気はある。 「なにそのノロケ」 まさみも、呆れた顔だ。さゆりちゃんは、ニコニコと楽しそうに笑っている。さゆりちゃんと謙吾は、見た目は両方とも浮気しそうな雰囲気はあるが、意外に上手く行っているようだ。 「どうしてもダメ? してみたいな」 さゆりちゃんは、かなり本気で言っている。ここまで興味を持つということは、本当にしてみたいと思っているのだと思う。僕は、二人のレズプレイを想像してドキドキしていた。相手がさゆりちゃんなら、何の問題もない気がする。むしろ、見てみたい。 「なんでそんなにしたがるんだよ。出会い系とかで探せば良いだろ?」 まさみは、ぶっきらぼうに言う。でも、言葉遣いが荒くなっているので、ちょっとドキドキしているはずだ。 「じゃあ、キスだけ。まさみちゃんの唇、プルプルで柔らかそうだもん」 さゆりちゃんは、かなり真剣だ。 「まぁ、キスくらいなら……」 まさみは、渋々という感じで折れた。すると、さゆりちゃんはすかさずキスをした。唇を押しつけて、舌を差し込んでかき混ぜている。そんなキスは想定していなかったのか、まさみは慌てて押しのけようとする。 でも、さゆりちゃんはまさみを抱きしめながらキスを続ける。まさかのディープキスに、ドキドキしてしまった。さゆりちゃんは、かなり激しく舌を使っている。本気のキスだ。 「んっ~~っ」 まさみは、うめきながら抵抗している。でも、さゆりちゃんが抱きしめながらキスをしているので振りほどけない。そして、まさみは抵抗を止めた。 さゆりちゃんは、まるで男になったようにキスを続けている。舌が激しく動き回るのが見える。でも、まさみは舌を絡ませるようなことはしていない。 それでも女性同士のキスに、強い興奮を感じてしまった。性的に興奮する部分もあるが、美しいなと思う気持ちもある。ルックスの良い二人のキスなので、余計にそう感じるのかもしれない。 謙吾は、興奮した顔になっている。二人のキスを見ながら、かなり興奮している。でも、それは僕も同じだと思う。ギャルっぽいさゆりちゃんと、真面目な優等生みたいなまさみがキスをしていると、それだけでエロ同人誌みたいだ。 まさみは、完全に受け身状態でキスされ続けている。でも、表情がちょっと変わってきた。上気しているというか、興奮しているのではないか? そんな表情が見え隠れする。 さゆりちゃんは、かなり興奮した顔だ。そんな顔のまま、夢中でキスを続けている。見知った彼女のそんな表情を見て、かなりドキドキしてしまう。謙吾は、黙ったまま二人のキスを見つめているが、止めるつもりはないみたいだ。 そして、長いキスが終わった。結局、まさみはずっと受け身のままだった。でも、頬がほんのり赤くなっていて、なんとなく色っぽい顔になっているように見える。 「まさみちゃんの唇、めっちゃ柔らかいね」 さゆりちゃんは、すごく楽しそうに言う。無邪気に喜んでいるようで、卑猥な感じはない。 「まったくもう……本気でするなよ」 まさみは、ぶつくさと文句を言っている。でも、それほど嫌がっている感じはない。 「ねぇ、続けよ。したくなっちゃった」 さゆりちゃんが、急に発情した牝の顔になった。友人の嫁のそんな顔を見せられて、見てはいけないものを見てしまったような、居心地の悪さを感じてしまう。 「しない。バカじゃないの」 まさみは冷たく突き放す。でも、頬は赤いままだ。 「どうして? まさみちゃんもエロい顔になってるじゃん」 さゆりちゃんは、妙におっさん臭いことを言う。言葉のチョイスや言動に、昭和の香りを感じるときがある。 「なってないし。ホント、さゆりちゃんは誰でも良いんだ。性欲強すぎるでしょ」 まさみは、あきれ顔だ。 「そんなことないよ。まさみちゃんだからだよ。まさみちゃんって、なんか可愛いもん。意外にウブだしね」 さゆりちゃんがそんなことを言うと、まさみの顔は真っ赤になった。年下にからかわれているようなまさみを見て、ちょっと面白いと思ってしまった。 「別にそんなことないから」 まさみはぶっきらぼうに答えるが、やっぱり少し照れているような顔だ。 「フフ、可愛い。でも、してくれないんだ。じゃあ、仕方ないから祐介君としようかな」
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